ドナルド・トランプ大統領の支配下にある司法省は近く、トランプ氏の支持者の1人を裁判にかけ、2020年の大統領選挙で敗北した同氏の再選運動に中国マネーが流入していた疑惑を掘り起こすという、異例の立場に置かれることになる。米ニューヨークのブルックリン連邦地検は24年3月、バイデン政権下でシンユエ “ダニエル”ロウ氏を起訴した。この中国系米国人実業家は、献金限度額を回避するための名義貸し献金スキームを主導した疑いが持たれている。連邦検察当局によると、ロウ氏は19年にフロリダ州のトランプ氏の邸宅「マールアラーゴ」で開催された資金調達イベントに中国人が出席できるよう支援することを目的に、献金者を募集し、費用を肩代わりしたという。