2017年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けている『ありがとうの魔法』。本書は、小林正観さんの40年間に及ぶ研究のなかで、いちばん伝えたかったことをまとめた「ベスト・メッセージ集」だ。あらゆる悩みを解決する「ありがとう」の秘訣が1冊にまとめられていて、読者からの大きな反響を呼んでいる。この連載では、本書のエッセンスの一部をお伝えしていく。

「感謝」という概念で出来事や現象をとらえてみると、「幸せな出来事が増えた」と感じられる
私の40年間の研究の結果、「ありがとう」を言うだけで、「神様」を味方につけることができるらしいということがわかってきました。
そのことに気づいてしまうと、「損得勘定」で考えた場合、頑張ったり、足りないものを手に入れようと、躍起になる必要がないことがわかります。
「努力」するよりも、「感謝をして(ありがとうを言って)、神様に味方になってもらう」ほうが、「得」と考えられるからです。
どうも「神様」というのは、「喜ばれると嬉しい(「ありがとう」を言われると嬉しい)というエネルギーだけの存在」のようなのです。
それがわかってしまうと、「神様」や「宇宙」を使いこなすことは、「それほどむずかしくない」ことだと思います。
否定的な言葉をいっさい言わず、口から出る言葉が「嬉しい・楽しい・幸せ・愛してる・大好き・ありがとう・ツイてる」といった肯定的な言葉になれば、神様を味方につけることができるようなのです。
ただひたすら喜んで、「ありがとう」を口にして、「感謝」さえしていれば、「ありがとう」と言いたくなるような出来事が降ってくるらしいのです。
ただし、「『ありがとう』と言いたくなるような出来事」といっても、「特別な出来事」が降ってくるわけではないようです。
じつは、今までと同じ「普通の出来事」が降ってきているだけで、降ってくる出来事の「質」が変わるわけではありません。
では、どうして「幸せな出来事」が降ってきているように感じるのでしょうか。
それは、「感謝の心(ありがとうの心)」に目覚めたからのようです。
ひとつの現象や出来事に、「プラス」も「マイナス」もありません。
ですが、「感謝の心」を意識しはじめた人間は、「普通の出来事」にさえ、幸せを感じられるようになります。
そして、「一般的に不幸」といわれるような現象に対しても、「幸せととらえる」ようになり、その結果として「特別な出来事が降ってきている」ように感じるらしいのです。
たとえば、30年間、病気をしたことのない人が、「盲腸(虫垂炎)」で2週間入院したとします。そのとき「病気になって悪かった」という考え方もあるでしょう。
けれど一方で、「2週間まとめて休むことができた。2週間休んだらすごく元気になった。これはきっと、神様が与えてくれた2週間だ」というとらえ方もあるのです。
どちらにとらえても、「起こった現象」は同じ。
現象は「中立」。現象は「ニュートラル」。
「幸せ」と「不幸」は、本人のとらえ方が違うだけだと思います。
「感謝(ありがとう)」という概念で出来事や現象をとらえてみると、「幸せな出来事が増えた」と感じられるでしょう。
自分が置かれている状況が「幸せ」だと気づいたら、私たちは、今すぐにでも「幸せ」を手にすることができるようなのです。