米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の将来を巡る争いが激しさを増している。ワーナーのデービッド・ザスラフ最高経営責任者(CEO)は4カ月前、会社分割計画を発表した。テレビ・映画スタジオとストリーミング事業を一つの上場企業とし、ケーブルネットワーク事業を別の上場企業とする内容だ。現在、富豪ラリー・エリソン氏の息子で、米メディア・娯楽大手パラマウント・スカイダンスのCEOであるデービッド・エリソン氏が、分割前にワーナー全体を買収しようと動いている。事情に詳しい関係者らによると、パラマウントは9月下旬、エリソン一族が強力に資金支援する、現金が大部分を占める買収提案をワーナーに打診した。ワーナーの取締役会はこの提案を把握していると、同関係者の一部は述べた。