スマホ・テレビ・ゴシップ……日常生活の99%はムダだらけ。しかし、ムダを捨てるためにいくら効率を良くし、生産性を上げても、他人の期待に応えているだけで、自分のためになっているわけではない。「依存のプロ」GoogleとYouTube出身の著者が生み出した、自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」とは? 27言語で刊行され、世界で累計30万部を突破している『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』をもとに解説する。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)
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大して面白くないと思っていても、SNSを見てしまう
「SNS依存」「スマホ依存」「テレビっ子」という言葉を、誰しも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。
最近では、テレビよりもスマホ依存の方が問題視される傾向にある。
だが、私からしてみればどちらも同じことだ。
大して面白くないと思っていても、テレビをつけっぱなしで過ごすことはできる。
風邪を引いて寝込んでいる時でさえ、SNSのタイムラインは見れてしまう。
問題なのは、そこまでハマっていなくても、もっと他にやるべきことがあると理解していても、テレビやスマホの誘惑に流されてしまうことだ。
SNSを生み出してきた人たちは、この状況に何を思っているのだろうか。
人はSNSに一日8時間費やしている
グーグル出身のジェイク・ナップとユーチューブ出身のジョン・ゼラツキーが、多忙な毎日を乗りこなすための戦略をまとめた『とっぱらう』には、こう書いてある。
フェイスブックを更新する、ユーチューブを視聴する、最新ニュースをチェックする、キャンディークラッシュをプレーする、ネットフリックスをイッキ見する――飢えた無限の泉のデフォルトは、多忙中毒のあとに残ったほんの少しの時間のかけらまで食い尽くす。
平均的な人はスマホを1日に4時間利用し、テレビ視聴にもう4時間を費やしていることを考えれば、注意散漫は文字どおりフルタイムの仕事だ。
――『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』より
こちらと同じ人間だということは理解できた。
彼らにだって、養うべき家族がいる。
なんとかして人を依存させなければならないのだ。
依存ビジネスに巻き込まれた私たちが「テレビをつい見すぎてしまう」という状況を脱却したいとき、どうすべきなのだろうか。
愛しているからこそ、手放してやる
テレビ依存をとっぱらうために彼らが実践していたのは、「テレビを手放す」という戦術だ。
テレビのコンセントを引っこ抜き、クローゼットにしまうかどこかの倉庫に入れてしまうかして、テレビなしで暮らしてみるのだ。
――『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』より
依存症に対抗するには、もう物理攻撃しか意味がないらしい。
――『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』より
私の弟は、一時期お茶漬けにハマって、一日3食お茶漬けを食べていたことがある。
どうにかしてやめさせたかったが、本人は好きで食べているので、全くやめようとしなかった。
仕方ないと放置していたら、ある日お茶漬けを食べた後に鼻血が止まらなくなってしまい、彼はその日からお茶漬けを食べなくなった。
そう、人間は半ば強制的な仕掛けがない限り、自分の習慣をやめることはできないのだ。
依存症になりたくないなら「とっぱらう」しかない
今やインターネットは日常生活の奥深くにまで入り込んでいる。
スマホ依存をやめたいと思って、通知を切ったり、アプリをアンインストールしても、つい誘惑に流されてしまう。
だからこそ、「手放す」に限るのだ。
あなたなら、この記事を読み終えたあとにまず何をすべきかわかるはずだ。
(本記事は、ジェイク・ナップ ジョン・ゼラツキー著『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』をもとに作成しました。)









