米サンドイッチチェーン「ジミー・ジョンズ」のオーナーで、ヨットを何隻も所有する億万長者のジミー・ジョン・リオトー氏は、筋金入りの仕事中毒でもある。「ボートにいるときはボートで、飛行機にいるときは飛行機で、車にいるときは車で仕事をする。そして家にいるときは家で仕事をする。止まることはない」とリオトー氏は語る。「どこにいても働いている。だが、セーシェル沖に停泊しながら商談をしたり決断を下したりできるのは、明らかに魅力的なことだ」WFH(ワーク・フロム・ホーム=在宅勤務)はほぼ誰でもできるが、WFY(ヨット勤務)できるのは0.001%の人だけだ。スーパーヨットが億万長者階級の必需品となる中、オーナーやデザイナーは数百万ドルのレジャー用ボートを、重役用デスクや洗練された壁面アート、高速インターネットなどを備えた「洋上オフィス」に変身させることに力を注いでいる。ヨットの仲介業者やデザイナーによると、超富裕層の顧客の間では最初からこうした仕様を求めるケースが増えている。