【中学受験】親が“よかれと思って”わが子にやらせがちな「入試で点がとれない」NG勉強法とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

前回に引き続き、読者の皆様から実際にいただいたご質問やご相談に、Q&A形式でお答えします。塾や家庭教師から言われるままに日々を受け身でこなしているだけでは、大きく成績は向上しません。残り少ない受験期間を悔いがないように過ごすためにも、この内容をわが子流にアレンジして、ぜひ実践してみてください。(国語専門塾の中学受験PREX代表、教育コンサルタント・学習アドバイザー 渋田隆之)

学校別模試はわずかな点差で
偏差値が大きく変わる

Q4
学校別模試の結果が良くありませんでした。志望校を変えようかと迷っています。

A4

 このようなご相談に対しては、「たった1回の模試結果で志望校を変えようか?というぐらいの弱い入学意思であれば、結果として合格しないので変えた方が良いのではないでしょうか」と、時に冷たく突き放すような対応をさせていただくことがあります。

 少なくとも、学校別模試に関しては出題範囲も回によって違うので、複数回の受験は必須でしょう。

 その上で大切なこと。学校別模試は同じような学力レベルの子が受けるので、平均点付近に生徒が固まる可能性が高くなっています。平均点より少し出来が良いだけで偏差値60になったりしますが、その逆もしかり。

 そもそもの合格点が低い麻布中学などの場合は、1点が偏差値に大きく影響します。母集団が違うのはわかっていても、見たことのない偏差値に保護者は動揺されるかもしれません。

 しかし、「志望校を変えなくては!」と大人が大騒ぎすることには、何のメリットもありません。ぜひ、偏差値を見ずに、答案の中身や素点を見るようにしてください。

 早期に安心させないために、塾側が実際の入試問題よりも難しく作ろうとしていることも知っておきましょう。

 また、女子校は倍率が低いことにも注目。実質倍率が2倍前後の学校は、学校別模試で平均付近をとれていれば、合格の可能性が高いと考えられます。