【4 10月の会合での質問の一つは「日本には米国のどのような特定の能力が必要か」だった。米国が維持または獲得すべき兵器システムを特定するのは難しい。だが、米国の抑止力が持つべき望ましい特性を、網羅はできないがいくつか挙げられる。
〈3〉追加のコメント(米国の抑止力の望ましい特性)
1 柔軟な能力
・現在の新三本柱である、(1)攻撃戦力(ICBM〈大陸間弾道ミサイル〉、SLBM〈潜水艦発射弾道ミサイル〉、戦略爆撃機、通常型精密誘導ミサイル)、(2)弾道ミサイル防衛、(3)対応する基盤設備が、有事に対応する柔軟な選択肢を大統領に与えている。
・米国の抑止力は、敵の様々な脅威を危険にさらすのに十分であるべきだ。
・敵の様々な脅威とは、深く堅固な地下施設、移動できる目標、サイバー攻撃や対衛星攻撃、接近阻止・領域拒否(A2/AD)を含む。
・「トマホーク対地核ミサイルは日本にとって引き続き必要か?」との質問について。この兵器システムを詳しく知る立場にないが、選択の柔軟性があるとされている。(つまり、爆発力が小さく、海洋配備で隠密性があり、敵から離れ残存性があり、動き回れる)
・米国がトマホークの廃棄を決めるならその能力をどう埋め合わせるか、十分に前もって日本と協議してほしい。
2 信頼できる能力
・米国の抑止力は、仮想敵が日米に攻撃するための努力がそもそも無意味であるぐらい信頼できるものであるべきだ。
・核弾頭の老朽化に対応する必要を我々は理解しており、核弾頭の信頼性を保つための米国の努力継続を評価する。
・信頼できる能力とは、信頼できる核弾頭、敵の第一撃後の残存性、強力な情報・監視・偵察の能力、頑丈で複数の指揮管制統制網を必要とするだろう。
3 即応能力
・米国の抑止力は有事に即応すべきだ。
4 選別能力
・米国の抑止力は、攻撃に伴う付随的損害を最小限に抑えるよう目標を選別すべきだ。
・こうした特性が重要なのは人道的見地からだけでなく、米国の抑止力が効果的で信頼できるものであるべきだからだ。もし米国の攻撃が常に大量の民間人の犠牲を伴うなら、仮想敵はそうした攻撃に現実味を感じないだろう。】
「非公式メモ」で明らかに!“核の傘”に依存する日本政府が国民には言えない「本音」
特集
あなたにおすすめ







