「“考えすぎ”から解放された」
そんな感想が国内外から届いているのが、世界150万部突破・39か国刊行のベストセラーとなっている『STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』だ。Amazon.comでも13,000超のレビューで世界が絶賛する話題書がついに日本上陸。本書によって日本人が考えている以上に「考えすぎ」が恐ろしい事態を招くことがわかった。今回はライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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「いい子」を演じ続けている人へ
私は子どもの頃、記憶力が良く、勉強自体は苦ではなかった。
そして、テストで良い点を取ると、親の機嫌はすこぶる良かった。
漫画も読み放題、ゲームもし放題で、他のことでガミガミ言われることもなかった。
だからいい成績を取る子を演じていたが、高校では勉強についていくのが苦しくなり始めた。それでも親の期待は裏切れないと、なんとか大学に滑り込んで公務員になった。
そうやって私は長い間、親の期待に応え続けていた。
そして、いつの間にか自分を追い詰め、そこから降りる方法がわからなくなっていた。
でも、大人になってようやく「期待値は下げていいのだ」と気づけるようになった。
世界的ベストセラーの教え
この秋も日本で話題となっている、全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の著者ニック・トレントン(行動心理学修士)もこう述べている。
憂うつなことばかり考えず、楽観的に考える訓練をしよう。
――『STOP OVERTHINKING』(P.63)より
本書によれば、ストレスに「適応(Adapt)」するとは、自分の価値観や目標、認識、期待を変えることだという。
たとえば、「いい妻でいなきゃ」「いい母でいなきゃ」と、家事も育児も完璧にこなそうとして疲れていても弱音を吐けない。
体調が悪くても、「自分が倒れたら家が回らない」とつい無理する。
同じように「できる上司でいなきゃ」と、部下の前では完璧を装い、つい仕事を抱え込んでしまう。
こういった完璧主義の人は、どんな状況でも「完璧にやらなきゃ」と自分を追い詰める。
でも、期待値をちょっと調整するだけで、ストレスは激減する。
期待に応えることばかりに意識を向けるより、自分を守るために期待を調整していくことが大切だ。
大人も子どもも「一生モノの武器になる力」
私は大人になってようやく、期待値を下げることができ、人生で初めてラクになった。
30代では、ニートを3回してみたり海外で働いてみたり、破天荒に生きている。
今の私は、親の期待には全然応えていないが、自分らしく生きていると思う。
期待値を下ろすことは、弱さではない。
変えられないものに反発して消耗するより、折り合いをつける工夫をしたほうがラクに生きられる。
完璧主義で追い詰められているなら、期待値を下げていい。
変化を受け入れながら、自分をラクにしていく力――それこそが、本当の「適応力」なのだ。
適応力こそ、これからのAI時代を生き抜く上で、大人も子どもも必須の力。
本書でぜひ学んでほしい。一生モノの武器になるだろう。
(本稿は『STOP OVERTHINKING ――思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』に関する特別投稿です)









