「地頭」を言い訳にするな

――なるほど。たしかに生きていくうえでの基礎的な能力は勉強を通して身につけていくのが今の世の中ですよね。

びーやま:そうなんです。加えて思うのが、それでも本当に地頭のいい天才であれば、学力は見られないと思うんですよ。「本物の天才であれば」ですが。

 でも、おそらく今回のケースはそうじゃなくて、あくまで自己評価であり、勉強から逃げたいだけのようにも感じます。それではなかなか世間の評価はついてこないよなと。

――おっしゃりたいことはよくわかります。

びーやま:また、勉強を否定する人に僕がいつも伝えていることが2つあって、1つは「地頭って勉強で磨けませんか?」ということです。

 たとえば、「ひらめき力」とか「思考の速さ」みたいなのって、勉強でいうと数学で磨ける能力なんです。解法を考えて、最短で解くみたいな。なので、数学を勉強すれば地頭を鍛えていることになるんじゃないかなと僕は思いますし、ほかの科目も同じです。曖昧に「地頭がいい」というより、よっぽど論理的ですし、成長もできるのではないでしょうか。

――なるほど。もう1つ伝えていることはなんですか?

びーやま:「そんなに勉強ってむずかしいものですか?」ということです。もちろん、受験勉強は大変で苦しいものですが、一方で答えもあって、傾向もあって、解説も豊富なわけですよね。

 ここまでお膳立てされていたら、あとは頑張るかどうかの話な気がしていて、「地頭がいいから」みたいなのは言い訳のように感じてしまうんです。もっと厳しく言えば、「本当に地頭がいいんだったらこのくらいはやれるでしょ」と。

 なので、勉強が大変で、目を背けたくなる気持ちはよくわかるのですが、だからこそ逃げないでほしいなと。それこそちゃんと勉強すれば、地頭も鍛えられて、世の中の評価もついてくるわけですから、「ここが頑張りどき」だと思って踏ん張ってほしいです。

 やればやるほど成果が出るのが勉強ですから、そのことを頭の片隅に入れておいてほしいなと。

――ありがとうございました。大変勉強になりました。

※1:本記事ではびーやま氏、もしくは編集部宛に届いた悩みを扱っております。
びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。