子どもが少し大きくなっても、親の悩みや不安は尽きません。今日もイヤな叱り方をしてしまったと、落ち込むことも……。きれいごとでは進まない子育てでうまく立ち回るために、23年間の小学校教師経験を含む40年超の実績のある教育評論家・親力アドバイザーの親野智可等:著『ずるい子育て』(ダイヤモンド社)に頼ってみませんか。本連載では、多種多様な子どもたちとその保護者に向き合って生まれた「親がラク&子どもが伸びる」一石二鳥のテクニックを紹介していきます。
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日々の子育てはストレスが多いですよね。子どもがやるべきことをやらないのを見て、イライラしてつい叱ってしまう人も多いと思います。そして、後悔…。
どうすれば、この悪循環から抜け出すことができるのでしょうか?
ヒントになるのが「暗闇に直接働きかけて追い払うことはできない。電灯に働きかけて灯りをもたらせば、暗闇を追い払いその支配から抜け出せる」という真理です。
言い換えると「イライラに直接働きかけて追い払うのは難しい。笑いをもたらせばイライラを追い払いその支配から抜け出せる」という真理になります。
その実例を2つ紹介します。
私が話を聞いたある家庭では、朝に「変顔大会」をやるそうです。パパ、ママ、兄、妹の4人で変顔を競い合います。みんな大いに笑って楽しくなります。
仕事で疲れていたパパも、家事でストレスがたまっていたママも、変顔大会のおかげで笑顔になります。すると、細かいことで叱るのがバカらしくなるそうです。
これはまさに先ほどの真理に当てはまっていて、笑いをもたらすことでストレスやイライラを追い払っているわけです。
また別のある家庭では、朝の「おはよう」の挨拶のかわりに「シェー」をするそうです。「シェー」とは赤塚不二夫の漫画に出てくるギャグです。子ども同士、あるいは親子が向き合って「シェー」と言いながらポーズをして同時に変顔もします。
いかにおもしろいシェーをするかを競い合うとのこと。おかげで朝から本当に楽しい気分で過ごせる、とのこと。こういう遊び心・ユーモアのある生活って素敵ですね。
まとめます。子育て生活の中に笑い・ユーモアという灯りを取り入れましょう。
そうすれば、ストレス・イライラという暗闇を追い払ってその支配から抜け出すことができます。
◆本稿は『ずるい子育て』(ダイヤモンド社)の著者・親野智可等が子どもに関わるすべての人に伝えたい書きおろしメッセージです。



