株価は史上最高値を更新したが、食料品の値上げが深刻で、実質賃金は8か月連続で減少した。
「最高の転職」をして「最高に稼ぐ」にはどうしたらいいのか?
いま、「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃のお金の戦術書」と絶賛されているのが、ニック・マジューリ著『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。そして全世界待望の続編『THE WEALTH LADDER 富の階段──資産レベルが上がり続けるシンプルな戦略』がついに日本上陸。この世界的ベストセラーはお金の「戦略書」だ。スコット・ギャロウェイ(『一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』著者)も絶賛する最新刊についてライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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「好きを仕事に」で失敗する人の共通点
「好きなことを仕事にしたい」と転職を繰り返す人がいる。
SNSを見ては「この人は天職を見つけている」と焦り、
自己啓発本を買っては「私も何か見つけなきゃ」と追い詰められる。
一方で、「とりあえず給料が高いから」と選んだ仕事で消耗し、
毎朝「今日も行きたくない」とため息をつく人もいる。
多くの人が、仕事選びを「二択」で考えてしまう。
やりがいか、お金か。好きか、安定か。
だが、好きなことを追いかけても、得意でなければ成果は出ない。
給料だけで選んでも、興味がなければ続かない。
世界的ベストセラーの教え
世界的ベストセラー『THE WEALTH LADDER 富の階段』の著者ニック・マジューリはこう述べている。
どんな仕事を選ぶにせよ、その際に「得意なこと」「興味があること」「人がお金を出してくれること」の3つを重視することは、成功を手にするうえで大きなカギを握るものになる。
――『THE WEALTH LADDER 富の階段』(P.161)より
仕事選びで迷う人は、この3つのうち1つしか見ていないことが多い。
目の前の条件ばかりに意識が向き、他の大切な要素を見落としてしまうのだ。
給料の高さだけ、情熱だけ、安定性だけ
――そんな一面的な判断基準では、どこかで無理が生じてくる。
本当に自分に合った仕事かどうかは、複数の視点を持たないと見えてこないのだ。
「三流」「二流」「一流」、
一体全体、何が違う?
三流は「目先の給料だけで選び」、
二流は「やりがいだけを追いかける」。
だが、一流は「自分の強みと情熱、そして市場のニーズが重なる仕事」を見つけている。
重要なのは、3つすべてが最初から揃っている必要はないということ。
2つが揃えば、もう1つは後からついてくる。
得意で興味があることなら、続けるうちにお金を稼ぐ方法が見えてくる。
興味があって収益性が高いなら、取り組むうちに得意になっていく。
得意で収益性が高いなら、成果が出ることで興味が湧いてくるのだ。
そして、見据えているのは目先の収入だけではない。
その仕事が長期的な資産形成に役立つかどうかという視点も持っている。
本書を読んで気づいたのは、仕事選びで不満を抱える人ほど
「1つの要素」に縛られているということだ。
給料が高ければ我慢できる。
好きならお金はいらない。
――そんな思い込みが、キャリアの選択肢を狭めている。
自分は何が得意で、何に興味があり、どこに市場があるのか。
この3つの問いに向き合うことが、富の階段を登る近道だと本書は教えてくれる。
(本稿は、『THE WEALTH LADDER 富の階段』に関する特別投稿です。)










