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忙しさに追われる人ほど、やることを増やしがち。しかし本当にすべきなのは「やらないこと」を明確にすることだ。経営者であり戦略コーチでもある名郷根 修氏は、限られた時間を最大化する鍵は“やめる勇気”にあると説く。ムダを減らした先に見えるものとは?※本稿は、名郷根 修『あなたの人生をムダにする 時間の悩みをすべて解決する技術』(フォレスト出版)の一部を抜粋・編集したものです。
やりたいことが多いほど
実行できない自分に苦しむ
「やりたいことリスト」と「やらないことリスト」、2つのリストをうまく活用するのも手です。
かつて忙しさの渦に飲み込まれ、本当に大切なことを見失いかけたことがあります。当時の私は、気づけば目の前の業務にばかり追われ、戦略を考えるような本質的な時間がほとんど取れなくなっていました。
何でも自分でやろうとしてしまい、いつまで経ってもタスクが終わらない。そんな日々が続いたある日、『世界一ふざけた夢の叶え方』という本に出会いました。とくに心に残ったのが、「夢ノート」というアイデアです。大学ノートに、やりたいことを絵と文章で書き出していきました。家族と海外旅行に行くイメージ、仲間たちとバーベキューをしている光景――。それは、久しぶりに自分の“願い”と向き合う時間でした。
ところが、書き進めていくうちに、やりたいことの数がどんどん増えていきました。あれもこれもやりたい。けれど、手が回らない。リストが膨らむ一方で、実現できていないことが増え、それを見るたびに「できていない自分」に対してネガティブな感情が生まれていったのです。







