読書こそ最も確実な
思考のトレーニング
私は以前、『なぜ、オンリーワンをめざしてはいけないのか?』という本を出したことがあるのですが、正直なところ、あまり売れませんでした。その後、出版社が、少し難しい部分は省き、文章をやさしく「です・ます調」に書き換え、タイトルを『社長力養成講座』に変えて出版したところ、17万部も売れました。章立ても項目立ても、文章の内容も流れもまったく同じです。
この経験を通して感じたのは、多くの人が、少し難しい表現に出会うと「分からない」と諦めてしまうということです。まさに、思考力が衰えた時代を象徴していると感じました。
そんな今だからこそ、難しい本を読む習慣を取り戻すべきだと思います。
読書は、最も確実な「思考のトレーニング」です。本を読むことで得られるのは知識だけではありません。行間を読み取り、筆者の意図を考える中で、自然と論理的な思考力が鍛えられていきます。
今の時代、思考力は大きな武器になります。多くの人が考えることをやめている中で、考えられる人はそれだけで能力が他の人より優れていると認められます。考えなくても生きていける時代にあってこそ、考えることをやめない人は、必ず抜きん出ます。
思考力は、誰でも磨くことができる最大の「強み」なのです。







