さる5月31日に行われた、『FXで月100万円稼ぐ私の方法』の出版記念講演会の模様をお伝えする第4回目。今回は「為替相場の現状と今後のシナリオ」についてお伝えいたします。
「ユーロ/円」は2001年に似た状況
ここからは、為替相場の現状認識と今後のシナリオということでお話したいと思います。
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これは、ユーロ円の月足チャートです。月足ですから、一本のローソクができあがるのに1ヵ月かかります。なので、このチャートだと、1999年7月から現在までの動きが分かります。下のほうにあるのが、先ほど申し上げたRCIです。
さて、いまの時点は右端で、2008年にガーンと下がっているのがリーマンショックのときです。リーマンショックで暴落してからもうずっと、ローソク足が何年も真ん中の移動平均線を越えらず、抑えられるような感じで推移してきたんですね。それが今年に入って、移動平均線を越えてきたんです。これはリーマンショック以降初めてのことなので、すごい大きな変化です。
RCIを見ても、三重底に近い形からきれいに短期が動き出しています。短期が上がり、それに続いて中期が上がり始め、最後に長期のRCIが動き出しています。これと同じような状態がないか過去へ遡っていくと、2001年にあったんですね。このときもRCIが三重底から短期、中期、長期という順番で上昇し、それまでずっと下げてきた相場が底を打って、ローソク足が移動平均線を上に抜けたんですね。すごく似ていることが分かると思います。
その後、相場がどうなっていったかというと、RCIの52が底から上がって天井から下げる直前までを四角で囲んでみると約8年間で76.3円上昇しているんですね。なので、また今後、こういう相場がくるかもしれないなということが一つ考えられます。
逆に、以前と今回の違いとしては、チャートでみる限り、今回のほうが上昇のパワーがすごく強いように見えます。ということは、「押し目」(上昇相場の途中でいったん少し下がること)が弱くなる可能性があります。強い上昇トレンドというのは、勢いよくあがって、ちょっと下げて、また勢いよく上がってという感じになるんじゃないかなというふうに予想することができます。
なお、スワップ用のポジションの仕込みを考えると、三重底のところが狙い目です。いまはもう上がっちゃったからダメかというとそんなことはありません。今、天井にほぼ達している短期のRCIが下がってくることが年に数回、必ずあります。そういうタイミングを逃がさないようにしてください。だいたい底付近でポジションを持てればいいわけですから、お仕事が忙しい方でもそんなに難しくはないはずです。