今年上昇した暗号資産(仮想通貨)価格は、大量に積み上がる負債に支えられていた。トレーダーはレバレッジ(借り入れ)を活用した取引で、利益を増幅させていた。だが過去2週間の相場急落で、こうした賭けの危険性が表面化している。投資家はかつてないほど多様な手法で、暗号資産に複雑な賭けを行っている。場合によっては1ドルの元手でビットコイン100ドル分のエクスポージャーを得られる。市場が借り手に有利な方向に動けば、この戦略は思いがけないほどの利益をもたらす。一方、逆方向に動けば、トレーダーは大きな損失を被る可能性があり、十分な追加証拠金(追い証)を差し入れなければ、保有分を強制的に決済(ロスカット)される場合もある。