「40歳でパーカーはダサい?」…SNSで他人の服を裁き続ける人たちの残念な心理なぜ年齢に合わない格好をする人々を、「パーカーおじさん」と(自)称して、ダメ出しをして、マウントを取るのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「パーカーおじさん」「着物警察」「#KuToo運動」…。近年、SNS上でよく議論が起こるファッションの話題。誰にも迷惑をかけてないのに、様々な人が意見を述べ始め、ときには誹謗中傷まで発展してしまうことも。なぜ、現代人は他人の服装に口を出したがるのでしょうか。今回は、神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授の平芳裕子氏の新刊『何がダサいを決めるのか』(ポプラ社)より、SNS時代におけるファッション心理について抜粋いたします。

他人の服を「ダサい」という人たち

 最近、ファッションがSNSでよく炎上しています。

 SNSの投稿に対する批判や反論自体は珍しくはありません。アルバイト先での勤務態度やレジャー施設での迷惑行為など、問題行動を暴露する投稿に対して、不特定多数の人が怒りをあらわにすることはよくありました。

 ところが近年、身なりやファッションに関する投稿が注目されて、ときには大きな議論を呼び起こすことがあります。

 近年のファッションをめぐる炎上はいくつかのタイプに分けることができますが、なかでも注目したいのは、他人の着ている服の是非を問うタイプのものです。

 もちろん、社会の習慣に即しているかどうかが問われることもあるのですが、それ以上に、誰かが着ている服装をけなしたり、「ダサい」と言ったり、ダメ出しをしたりするのです。

 特に話題となった例として、「パーカー」をめぐる議論がありました。2024年の年末からしばらくの間、かなりメディアを賑わせたので、思い当たる方もいらっしゃるでしょう。

 しかし、忘れてしまった、気づかなかったという方もいらっしゃるかもしれませんので、経緯を説明しましょう。