頭の悪い上司は「サボることは悪だ」と言う。じゃあ、頭のいい上司は?
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

頭の悪い上司は「サボることは悪だ」と言う。じゃあ、頭のいい上司は?Photo: Adobe Stock

「サボる」ことの意味を再定義する

「サボる」という言葉には否定的なイメージがつきまといます。

 頭の悪い上司は、「サボることは悪だ」と言いがちです
 しかし、すべてのサボりが悪いわけではありません

 むしろ、戦略的にサボることで心身を回復させ、次の行動の質を高めることができます
 本記事では「サボる」の意味を再定義し、前向きに活用する視点を考えます。

サボる=怠惰ではない

 一般的にサボることは「怠ける」と同義に捉えられますが、実際にはそれだけではありません。

 意図的にタスクから離れることで、頭をリフレッシュしたり、新しい発想を得たりすることもあります

 サボりは必ずしも否定されるべき行動ではないのです

「無駄な消耗」を避ける手段

 同じ作業を長時間続けると、生産性は低下していきます。

 その状態で無理に続けるよりも、一時的にサボることで効率を回復させられます

 サボりは「無駄な消耗を避けるためのリセット」として機能します。

「サボり」を計画に組み込む

 大切なのは、無意識にサボるのではなく、計画的に取り入れることです

 ポモドーロ・テクニックのように「集中と休憩」を繰り返す仕組みを導入すれば、サボりは効果的な回復時間になります。

 サボりを意図的に組み込むことで、仕事のリズムが安定します。
 サボることは必ずしも怠惰ではなく、戦略的に活用すれば行動の質を高める要素になります。

 無駄な消耗を避け、計画的に休むことが、持続可能な努力を支えるのです
 頭のいい上司は、「サボり」を前向きに取り入れさせようとします。これが「ゆるストイック」の実践です。
 私たちもまた、サボることを再定義し、ゆるストイックに生きましょう。

佐藤航陽(さとう・かつあき)
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86をスタートさせた。