先週、人工知能(AI)関連銘柄を襲った混乱は、米経済全般に対するリスクを浮き彫りにしている。経済成長はAI関連投資とAIが生み出す富頼みの様相を強めていることから、AIブームがしぼめば経済全体が道連れになる可能性がある。今年上半期の実質GDP(国内総生産)成長率のうち、半分は企業のAI投資によるものだった可能性がある。AI関連株の上昇は個人資産も押し上げ、消費支出の拡大につながっている。この数カ月はそうした流れが顕著だ。BCAリサーチのチーフグローバルストラテジスト、ピーター・ベレジン氏は、AIブームがなければ「経済は既にリセッション(景気後退)入りしていたというのも十分あり得る話だ」と述べた。