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AIブームはバブルなのか?
エピソードには事欠かない
世界的に好調な今年の株式相場をけん引してきたのがAIブームであることは論を待たない。このAIブームがバブルなのか/そうでないのか、が近ごろ喧しくなってきたテーマであろう。
今の世界の金融状況が、大幅な金余りを背景にした“バブル的”なものであることを示唆するエピソードには事欠かないだろう。
ミーム株の乱高下、暗号資産の高騰、レバレッジETFの隆盛、ハイリスクな社債価格の高騰、等々。安全資産とされる金価格の異常なほどの高騰ぶりも、こうしたバブル的現象の一つとして位置づけることが適切と考えられる。
これに政策面での下支えも加わる。インフレが鎮まっていないのに雇用がわずかに鈍化したからといって政策金利を引き下げる中央銀行、ことあるごとに財政支援策を打ち出す政府だ。
関税政策で世界中を揺らしたトランプ政権も、株価が揺らぐと強硬策をさっと取り下げる。投資家としては、「株価が下がったら、中央銀行か政府が助けてくれる」と安心して投資することができる。







