商品説明の合間に挟み込む「実際に採用検討(ご使用)された場合に懸念されること、ご心配なことはありませんか?」といった質問に、いつも「いえ、ありません」とか、「とてもわかりやすいです」「いいですね」といった答え方をしてくる相手は、実はその商品のことを真剣に考えていない可能性があります。

 また、「ご紹介させて頂きました内容で、○○様や御社にとって具体的にお役立ちできそうなところはありましたでしょうか?」という質問に対して具体的な回答が無い場合も、お客様は真剣に考えていない可能性があります。

 こういったパターンの相手にそのまま営業を続けても決して成果に結びつきませんから、全く違う提案をするか、いったん距離を置くことをおすすめします。

ケース2 いいと言っているのに
なぜか決断してくれない場合

 次に考えられるのは、「本当にいいと思っているが、何かネックがある」というパターンです。このパターンはさらに2つに分けることができ、

A:自分はいいと思っているが、誰かが反対している
B:会社にとってはいいと思っているが、自分が動くのは面倒だ

 というケースが考えられます。

 Aの場合は「採用をご検討いただく場合、どなたかが反対される可能性はありますか?」と質問して、たとえば上司が反対しているなら、その人に直接説明することで事態を打開できる可能性があります。

 事前に担当者側から、上司が何を理由に反対しているのかを聞いておけば、その点を重点的に説明することもできるでしょう。

 Bの場合、その担当者は「自分が面倒だから動いていない」ことを認めたがりません。というか、自覚していません。従って、いくら熱心に契約を迫ってもあれやこれやと別の理由を付けて回避しようとします。

 このパターンの担当者に遭遇してしまったら、その人との関係はそこそこに保ちつつ、社内の別の人を攻略しましょう。そっちで契約に至れば至ったで、「いやー、私もずっといいなと思ってたんですよ」などと言い始めたりするものです。