コメもタマゴももう値下がりしない世界を作った戦犯は誰なのか?写真はイメージです Photo:PIXTA

コメも卵も、価格が高騰して久しい。私たちはまだ「いつか下がる」と信じているが、経済評論家・加谷珪一氏は「それは幻想だ」と断言する。卵とコメに共通する「値下がりしない構造」を分析し、日本の消費と生産の歪みが生んだ現実に迫る。※本稿は、加谷珪一『本気で考えよう!自分、家族、そして日本の将来 物価高、低賃金に打ち勝つ秘策』(幻冬舎)の一部を抜粋・編集したものです。

卵の値上がりは
一過性の現象ではない

 鶏卵の卸価格は1キログラムあたり200円前後のことが多かったのですが、2023年に入ると一気に350円まで高騰し、品不足も重なって巷では「エッグショック」と呼ばれました。これは卸の価格ですが、私たちになじみのある1パックあたりの店頭価格では、一時は300円近くになっていたはずです。

 その後、価格は少し落ち着いたかに見えたのですが、2024年の後半から再び上昇傾向が顕著となり、年末には1キログラムあたり300円に迫る状況となりました。

 1回目のエッグショックが発生した際、新聞やテレビの報道では鳥インフルエンザによって鶏の数が減ったことが原因であり、鳥インフルエンザが落ち着けば卵の価格は元に戻るという解説が行われていました。

 卵の価格が高騰した直接的な原因が、鳥インフルエンザによる鶏の減少であることは間違いありません。しかし、その話だけに気を取られてしまうと物事の本質を見誤ってしまいます。そもそも卵の値段が上がることの本質な意味を理解するには、卵の値段がどのようにして決まるのかについて知っておく必要があります。