マイナンバーカードを保有していなかったり、マイナ保険証の利用登録をしていなかったりする人には、これに代わるものとして資格確認証が自動送付される。また、後期高齢者医療制度に加入している75歳以上の人、マイナ保険証の登録を解除した人も自動送付の対象だ。
この他、障害のある人、高齢の人など、マイナ保険証で医療機関を受診するのが難しい人は、申請すると資格確認書を発行してもらえる。
このように、医療機関の受診時にはマイナ保険証、もしくは資格確認書を提示するように変更されたが、これまでと変わらずに持っていきたいのが「おくすり手帳」だ。
処方された薬や健康診断情報が
医師や薬剤師に共有される仕組み
マイナ保険証で医療機関や薬局を利用する場合、受け付けにある読み取り機械を操作して、顔認証か暗証番号入力で本人確認を行う。
この時、医療情報の提供に「同意する」を選択すると、これまでに処方された薬や健康診断などの情報が医師や薬剤師に共有され、過去の診療内容などに基づいた医療が受けられるというメリットがある。
ただし、投薬履歴は1カ月前までの情報しか反映できず、現状では情報のタイムラグが起こっている。
一方、資格確認書で受診した場合は、そもそも医療情報の共有が難しい。
重複投与や相互作用などの健康被害を防ぐためには、マイナ保険証の人も、資格確認書の人も、忘れずにおくすり手帳を携帯する必要がある。
さらに、医療安全だけではなく、医療費の面でも損することになる。おくすり手帳を忘れると、自己負担額が40円高くなってしまうのだ。
おくすり手帳は、病院や診療所で処方された薬の情報を時系列で記録するための手の平サイズの手帳だ。複数の医療機関から出された薬の情報を一つにまとめて記録し、薬の重複や相互作用による健康被害を防ぐことを目的に導入された。







