米フォード・モーターは15日、主に電気自動車(EV)事業に関連して約195億ドル(約3兆円)の費用を計上する見通しだと明らかにした。EV需要の低迷を受けて事業を縮小する中で大きな打撃となる。この金額は企業1社が計上した減損としては最大級であり、米自動車業界がEVを巡る野心を近いうちに実現できないということを、これまでで最も明確に示した。2023年以降にEV事業で130億ドルの損失を出しているフォードは、ガソリン車のラインアップを強化すると同時に、ハイブリッド車や、EVに発電機として小さなエンジンを搭載して航続距離を伸ばすレンジエクステンダーEV(EREV)へとシフトすると述べた。損失を出す資産から撤退し、EV向けだった資金をより収益性の高いモデルに再配分することを目指す。