数えきれないほどの罰点をくらい
大学も退学させられたターナー

 24時間放送のニュース専門チャンネルCNNの創業者テッド・ターナーは、いまでこそアメリカ最大級の資産家であり、長者番付の常連ともなっているが、父親や教師との関係は衝突の連続だった。

 両親は彼をテネシー州チャタヌーガにある、富裕層の子弟が多く通うアメリカ南部でも有数の厳格な寄宿学校マッカリー校に入学させた。

 ターナーは高校時代をこう振りかえっている。

「あらゆることをして校則に盾突いた。寄宿舎の自室にいつも何か動物を持ち込んだりして、何かにつけてトラブルを起こしては罰を受けていたよ」

 彼のせいで、学校は罰則システムの変更を余儀なくされたほどだ。

「私は、学校史上最多の罰点をくらった生徒だった……罰点1点につき、約400メートル歩かされることになっており、主に週末に歩き、残った分は持ち越されていった」

 ターナーは入学1年目ですでに1000点以上の罰点をくらっていたため、すべて消化するのは不可能なキロ数となっていた。

「だから学校側は、罰点を無限に貯めつづけることができないような罰則システムに変更せざるを得なくなったのだ」

 ターナーのトラブルメーカーぶりは、ロードアイランド州プロビデンスにあるブラウン大学に進学してからも健在だった。数えきれないほど校則違反をして、すでに1回停学処分をくらっていたところに、学生寮の部屋に女性を連れ込むという重大な校則違反を犯し――それまでにも21人の学生が停学となっている重大な違反だった――退学処分となった。

 実はこのエピソードの前にも、父親との間で専攻に関する激しい口論があった。

 父親からの手紙にはこう書かれていた。

「愛する息子よ。お前が専攻に古典を選択したことに唖然としたし、ぞっとするほどショックだった。現に今日、帰り道で吐き気すら催したくらいだ……古典などというものは、実際には何の役にも立たないことを夢見る一部の孤独な変わり者たちと、ごく少数の大学教授だけがやるものだ」

 そして、手紙の最後はこんな警告で締めくくられていた。

「お前はどんどん愚かになっているような気がする。その汚らわしい環境から一刻も早く抜けし、私を安心させておくれ」