「巨大資本が買いたくても買えない」市場の空白地帯で、個人投資家が勝つ秘策
ゴールドマン・サックスに入社し、マネージング・ディレクターに就任、アジアのトレーディングチームを率いた。その後、200兆円超の運用残高を誇る世界有数の機関投資家・ゆうちょ銀行で投資戦略を牽引。そんなマーケットの最前線を知り尽くしたトレーダーが、個人投資家が一生使える「オルカン」「S&P500」の“次の投資術”を徹底指南した初の著書『最後に勝つ投資術【実践バイブル】 ゴールドマン・サックスの元トップトレーダーが明かす「株式投資のサバイバル戦略』(ダイヤモンド社)。投資初心者でも実践できるよう、徹底的にわかりやすく投資手法を体系化。ゴールドマン・サックス仕込みの「投資思考」や「オルカン+4資産均等型」といった実践的なポートフォリオ(資産配分)の構築方法、有望な個別株の見つけ方まで、「オルカン」「S&P500」の“次に知るべき”ノウハウが満載!

【ゴールドマン・サックスの元トレーダーが教える】機関投資家に「高値で売りつける」個人投資家ならではの“賢い戦い方”Photo: Adobe Stock

巨大資本が「買いたくても買えない」市場の空白地帯

中小型株は時価総額が数十億円とか数百億円と規模が小さな銘柄が多くを占め、取引所での売買高(流動性)も少ないものばかりなので、巨額の資産を運用している機関投資家投資の検討対象から外してしまいます。

私の経験上、大口の機関投資家にとって、時価総額500億円以下、日々の売買代金で2億円以下の銘柄は投資対象から外れます。

【解説】中小型株3つのメリット

このような制約は、一見すると中小型株のデメリットに思えるかもしれません。しかし、私たち個人投資家にとっては、これこそが「勝機」に直結する最大の武器となります。

プロが手を出せない領域だからこそ生まれる、3つのメリットを整理してみましょう。

1.プロが参入できない
「空白地帯」に宝が眠る

時価総額が小さく流動性が低い銘柄は、機関投資家の分析チームの調査対象から外れていることが多々あります。これは、「企業の成長性や実力に対して、株価が不当に安く放置されている」という市場の歪みが生じやすいことを意味します。

大型株では、膨大な数のプロが常に目を光らせているため、適正価格から乖離することは稀ですが、中小型株には誰も気づいていない「お宝銘柄」がひっそりと眠っている可能性が非常に高いのです。

2.「成長の果実」を先取りし
機関投資家に高値で売る

個人投資家の醍醐味は、機関投資家が「買いたくても買えない」段階から投資できる点にあります。

あなたが投資した企業が成長し、時価総額が500億円1000億円と拡大していくと、それまで見向きもしなかった機関投資家たちが、ようやく「買える」ようになります。彼らの巨額の資金が流入することで、株価はさらに大きく押し上げられます。

つまり、彼らが参入してくる前に仕込み、彼らの買いによって上昇したところで利益を確定させるという戦略が可能になります。

3.個人ならではの「機動力」を
最大限に活かす

数億円単位の売買で自ら株価を動かしてしまう機関投資家と違い、個人投資家は市場に影響を与えず、自分のタイミングでひっそりと買い集めることができます。

この「身軽さ」は、流動性の低さをリスクではなく、「ライバルがいない自由なフィールド」に変えてくれます。情報の格差が埋まる前の「空白の時間」に投資できることこそ、個人が株式投資で大きな資産を築くための王道と言えるでしょう。

※本稿は『最後に勝つ投資術【実践バイブル】 ゴールドマン・サックスの元トップトレーダーが明かす「株式投資のサバイバル戦略』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。