「今年こそは成長しよう」と思いながら、気づけば毎年同じ1年を過ごしている――。
そんな人に手に取ってほしいのが、ビジネス書『こうやって、すぐに動ける人になる。』(ゆる麻布著・PHP研究所)と、『ベンチャーの作法』(高野秀敏著・ダイヤモンド社)だ。時代と逆行するようなストイックな内容ながら、「今の時代に、ここまで忖度なく本質を教えてくれる本はない」「読んだ瞬間から、行動せずにはいられなくなる」と話題になっている。この記事では、著者のゆる麻布氏と高野氏が「2026年に成功する人の働き方」について語った対談から、その一部をお届けしよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

頭の悪い人は目標を「自力で立てて」挫折する。では、優秀な人はどうしている?Photo: Adobe Stock

「目標」がなくても、なんとかなる

――お二人は、1年の目標といったものは立てていますか?

ゆる麻布(以下、ゆる) 正直、これまではあんまりやってこなかったですね。
 目標設定が大事なのはわかるんですけど、積み上げ型より、僕はどっちかというとその場その場でフットワーク軽く生きてきたタイプ。
 がっつり目標を決めると、逆に苦しくなっちゃうんですよ。

高野秀敏(以下、高野) 私も同じです。
 目標を決めて山を登るという生き方もあると思うんですけど、私もどちらかというと川下りみたいなイメージ。
 岩があったら、右に避けたり左に避けたりしながら、結果的に前に進んでいく。
 そのほうが性に合ってるようです。

 それに、仕事を振ってもらえるうちは、とにかくその「言われたこと」に必死に応えるだけでもいいと思います。
 本の中でも、こう書きました。

仕事の質が高い人は、量をやっている。
――『ベンチャーの作法』124ページ

 経験が浅い若手が描ける目標なんて、たかが知れてます。
 それよりも、振られた仕事をたくさんこなしていけば、しだいに仕事の質が上がり、任される仕事のレベルも上がっていきます。
 目標を設定しなくても、期待に応えていくうちに周囲が「この人はここまでやれる」と、レベルと評価を引き上げてくれると思うんです。

目標を立てたい人に「おすすめの方法」

ゆる たしかに、それはありますよね。
 とはいえ、目標をちゃんと決められる人のほうが強いなとは思ってます。
 それは会社から与えられる目標のことではありません。
 本当に大事な、「人生の目標」の方です。
 それがないと、生き方に迷っちゃう。

 だから、年始休みとかにじっくり考えるのはとてもいいと思います。
 僕も今年は、人生でやりたいことをちゃんと見直してみる予定です。
 ただ、一人だとなかなか見直しきれないんですよね。

高野 一人で自分と向き合うのって、正直しんどいですよね。
 誰かと対話しながら考えるのもいいと思うんですけど、個人的におすすめなのはやっぱり読書です。
 本との対話ですね。

ゆる それ、めっちゃいいと思う。
 本との対話こそ、一番のコーチングだと思います。

「本を読む」だけでは、意味がない

ゆる これ、動画だと意外とできないんですよね。
 あれ、なんでなんですかね?

高野 エンタメとして楽しんじゃうからじゃないですかね。
 何も考えなくても勝手に流れてくれるから、受動的になっちゃう。
 でも本は、自分で読まないと進まないし入ってこない。
 だからこそ、おのずと頭が動くんだと思います。

ゆる そうそう。
 本って主体的に読んでるから、ちゃんと考えますよね。
 そうやって対話しながら読むうちに、自分の中で答えや目標が見つかったりします。

高野 私たちの本も、「読んで終わり」の本じゃないですからね。
 行動するための本です。

ゆる まさに『こうやって、すぐに動ける人になる。』は読者へのコーチングだと思って書きました。
 だから本の中にも、こう書きました。

全ての意思決定は後からやり直せる。さっさと決めて行動しろ。
――『こうやって、すぐに動ける人になる。』92ページ

 読み終わった瞬間から、何かをやり始めてもらいたかったんです。
 口だけの「評論家」をつぶしたかったんだと思います。

高野 新年って、本を読んで自分の背中を押すにはすごくいいタイミングですよね。
 そこで、あえてちょっと厳しそうな本を読んで、自分のギアを一段上げる。
 このコンプラ時代にもかかわらずかなり厳しいメッセージを伝えている私たちの本が、そこで少しでも役に立てたら嬉しいですね。

頭の悪い人は目標を「自力で立てて」挫折する。では、優秀な人はどうしている?ゆる麻布(ゆるあざぶ)
連続起業家
起業、経営、投資、会社売却に関する情報を全て本音で忖度無しで発信。M&Aやデジタルマーケティングが専門分野のIT屋。新卒でブラック企業に入社。理不尽な働き方を強制され、クズのような経営者、上司を数多く見てきた。退職後、一念発起して起業を繰り返し、現在は売上数十億円規模の会社を複数経営している。X フォロワーはわずか半年で6万人に。経営者や投資家、ビジネスパーソンからいま最も注目を集めるインフルエンサーのひとり。お酒、美食、旅行好き。本書が満を持しての処女作になる。
頭の悪い人は目標を「自力で立てて」挫折する。では、優秀な人はどうしている?高野秀敏(たかの・ひでとし)
株式会社キープレイヤーズ代表取締役。東北大学特任教授(客員)。文部科学省アントレプレナーシップ推進大使。これまでに1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援をおこなってきたヘッドハンターかつ経営者。とくにベンチャー・スタートアップへの転職支援に特化している。エンジェル投資家、顧問、社外役員としても活動しており、関わる企業は176社。シリコンバレーの投資会社、バングラデシュの不動産会社と銀行の、設立当初からの株主にもなっている。「転職」「キャリア」についての著書多数。

(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』に関連した対談記事です。書籍では「なにがあっても結果を出す人の働き方」を多数紹介しています。)