「今年こそは成長しよう」と思いながら、気づけば毎年同じ1年を過ごしている――。
そんな人に手に取ってほしいのが、ビジネス書『こうやって、すぐに動ける人になる。』(ゆる麻布著・PHP研究所)と、『ベンチャーの作法』(高野秀敏著・ダイヤモンド社)だ。時代と逆行するようなストイックな内容ながら、「今の時代に、ここまで忖度なく本質を教えてくれる本はない」「読んだ瞬間から、行動せずにはいられなくなる」と話題になっている。この記事では、著者のゆる麻布氏と高野氏が「2026年に成功する人の働き方」について語った対談から、その一部をお届けしよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

「副業を勧めてくる人にろくな奴はいない」――では、キャリアが詰まないための最適解とは?Photo: Adobe Stock

副業なんて、ただの「時間の安売り」

――これからの時代、どうすれば「キャリアが詰まない」と思いますか?

ゆる麻布(以下、ゆる) まずは、自分の強みを身につけてほしいですよね。
 経営者の立場からするとあんまり言いたくないことですが、会社に属さなくても生きていける人間にはならなきゃまずいと思っています。
 どこに放り出されても生きていけるし、一人で飯も食っていける。
 そのうえで「会社にいたほうが都合がいいから、会社にいる」という状況を作らないといけない。
 そうじゃないと、これから先つらいと思うんですよね。

――「一人でも食っていける力」を身につけるには、やはり「副業をする」とかでしょうか?

ゆる こういう話をすると、よく「副業」の話が出てくるんですけど、僕、実は副業反対派なんですよ。
 だって副業って冷静に見ると、ちょっと時給が高いバイトみたいなもんじゃないですか。

 自分でビジネスを立ち上げて、起業するところまでいくならいいと思います。
 でも、「他社からちょっと案件をもらってやる」みたいな副業だと、多分、本業より時給が低くなっている人がほとんどだと思う。
 それって、自分の大事な時間を安売りしているだけですよね。

 副業って、その人を使う会社側からすると、めちゃくちゃ都合がいいんですよね。
 人材を安く使えるから。
 でも個人にとっては、時間の安売りにすぎない。
 だから副業を勧めてくる人には、ろくなやつがいないと思ってます。
 それだったら、副業するより空き時間で起業しろって感じですね。

副業するくらいなら、「タイミー」をやれ

高野秀敏(以下、高野) 私も基本的に同じ考えですね。
 副業するくらいなら「タイミー」すればいいのにって、よく言ってます。
 ゆるさんが言ったように、副業で本業以上に儲けられる人はごくわずかです。
 ただ、副業の目的ってお金を稼ぐことというより、経験やスキルを得ることだと思うんですよ。
 それだったら、タイミーのほうが手軽にすぐ始められますから。

ゆる たしかに。
 起業や副業って、なんだかんだ手間かかりますからね。

高野 あとタイミーって、昔で言うブルーカラーの仕事が多い。
 実はそういう仕事は、これからの時代にめちゃくちゃチャンスがあると思っています。
 ホワイトカラーの仕事より、AIに駆逐されにくいからです。

 先日会った京大卒の人も、週末にタイミーで清掃のバイトをしてました。
 アメリカだと「ブルーカラービリオネア」と呼ばれる人たちもいて、その領域でビジネスに成功して莫大に儲けている人もいる。

 もちろん、ブルーカラーの仕事が簡単なわけじゃありません。
 でもこれからの時代、「自分で手を動かした経験があるかどうか」はかなり大事だと思っています。

ゆる いつ何があるかわからない今の時代、とにかく行動して、手を動かして、実際の経験を積んでおくことは大事ですよね。

「仕事をもらう人」は生き残れない

高野 人材エージェントの仕事をしているのでとくに思いますが、40歳を超えてからの転職って、現実的に見てめちゃくちゃ難しいんですよね。
 本の中でも、こう書きました。

実力が同じなら、人件費が安くて伸び代がある若手社員に期待をかけます。
――『ベンチャーの作法』68ページ

 キャリアのためと考えるなら、副業で下請けのような仕事をしている場合ではありません。
 言われたことをやるだけの仕事は、優秀な若手やAIにとって変わられていきます。

 ある程度の年齢になったら、自分で仕事を作り出して稼げるようになるしか生き残る道はありません。

「副業を勧めてくる人にろくな奴はいない」――では、キャリアが詰まないための最適解とは?ゆる麻布(ゆるあざぶ)
連続起業家
起業、経営、投資、会社売却に関する情報を全て本音で忖度無しで発信。M&Aやデジタルマーケティングが専門分野のIT屋。新卒でブラック企業に入社。理不尽な働き方を強制され、クズのような経営者、上司を数多く見てきた。退職後、一念発起して起業を繰り返し、現在は売上数十億円規模の会社を複数経営している。Xフォロワーはわずか半年で6万人に。経営者や投資家、ビジネスパーソンからいま最も注目を集めるインフルエンサーのひとり。お酒、美食、旅行好き。本書が満を持しての処女作になる。
「副業を勧めてくる人にろくな奴はいない」――では、キャリアが詰まないための最適解とは?高野秀敏(たかの・ひでとし)
株式会社キープレイヤーズ代表取締役。東北大学特任教授(客員)。文部科学省アントレプレナーシップ推進大使。これまでに1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援をおこなってきたヘッドハンターかつ経営者。とくにベンチャー・スタートアップへの転職支援に特化している。エンジェル投資家、顧問、社外役員としても活動しており、関わる企業は176社。シリコンバレーの投資会社、バングラデシュの不動産会社と銀行の、設立当初からの株主にもなっている。「転職」「キャリア」についての著書多数。

(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』に関連した対談記事です。書籍では「なにがあっても結果を出す人の働き方」を多数紹介しています。)