前代未聞「一夫多妻制アイドル」を生み出した天才ミュージシャン
ついメロく……センチメンタルになってしまう自分を戒めつつ、「清竜人25ってなんだ?」とおっしゃる冷静なダイヤモンド・オンラインの読者の皆さんのために、ご説明申し上げたい。
清竜人25とは、シンガーソングライター清竜人を「夫」、清さきな(頓知気さきな)、清凪(根本凪)、清真尋(林田真尋)、清ゆな(チバゆな)を「妻たち」と設定する、男性1人+女性4人の“一夫多妻制アイドルユニット”。女性メンバー4人はそれぞれ別のグループで活躍している現役アイドルである。
実は清竜人以外の「夫人たち」の構成が異なる、第1期とも呼べる「清竜人25」も存在する。こちらは2014年から2017年まで約3年にわたる活動ののち、人気絶頂の中で解散した。2014年の時点で清竜人が25歳だったのがグループ名の由来となっている。
7年の月日を経て、メンバーを変えたいわば第2期となる5人編成の「清竜人25」が2024年7月に再結成という形で復活したが(「清竜人35」にはならなかった)、約1年半の活動を経てこのたび清竜人本人が音楽家としての活動一時休止を宣言するにあたり、解散したわけだ。
2024年7月、清竜人25の再結成ライブが行われた。この時のコンセプトは「結婚式」。ちなみに会場は、2025年12月のラストライブと同じKT Zepp Yokohamaだった(公式YouTubeよりキャプチャ)
アイドルグループなのに一夫多妻制という設定もだいぶ頭おかしいが(褒めてます)、結成から解散、再結成、また活動休止との安定性とは無縁な流れにも、才能のある人に特徴的とも思える繊細さを感じる。ただ、清竜人以外の女性メンバーも、ファンも、皆その微量の狂気(というか清竜人独特のウィット)を当初から含んだ「清竜人25」のコンセプトをきちんと理解して参加していたのが、このグループ自体とファンコミュニティが持つ、稀有なメタ視線であるように思う。
プロデューサーでありグループのセンターである清竜人というミュージシャンの、大胆かつ繊細な才能を愛した人々が、「一夫多妻制という体(テイ)」で彼の起こす祭りと、ひたすら愛し愛される全肯定ハーレムの楽曲、パフォーマンスから溢れ出る多幸感を面白いと評価し、優しい合意を共有した大人たちで一緒に気持ちよく踊ったのだ。







