「何か質問はありますか?」
と言われたところで、別に聞きたいことも思いつかない。でも、何か聞かないとダメな気がする……。
就活・転職・セミナーに参加して「思考が止まる時間」を過ごしてしまう人は多いはず。では、「問いのプロフェッショナル」の2人はどんな“聞き方”をするのか? ベストセラー『「なぜ」と聞かない質問術』の著者・中田豊一さんと『冒険する組織のつくりかた』著者である安斎勇樹さんが、それぞれの知見から「職場のコミュニケーションの悩み」を解決へ導く。(構成協力/高関進・構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)
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面接は、面接する側にとっての「仲間探し」
中田豊一(以下、中田) いちばん確実なのは、面接を受ける会社の情報をしっかり読んで、事前に質問を準備しておき、それを聞くことでしょうね。面接官は「この人はよく下調べもしているな」と好印象を持つはずです。
『「なぜ」と聞かない質問術』(中田豊一 著)
アドリブでなんとかしようとせず、しっかりと戦略的に準備しておくことは重要だと思います。ただ、事前に準備すると言っても限界がありますから、面接の場で「小さな事実質問を何個も継いでいく」のもよいでしょう。知らないことを聞くと、事実が1つわかります。するとまたわからない事実が増えます。それを繰り返していると、自分が事前に想像できなかった答えにたどり着けることはしばしばあります。
安斎勇樹(以下、安斎) 『冒険する組織のつくりかた』では、「採用」=「“波長の合う仲間”探し」であり、「面接」=「カルチャーが合うかどうかを探る対話の場」であると書きました。面接する側からすると、「この応募者と本当に仲間になれるのか?」を知りたいんですね。
ですが、面接はどうしても「儀式性」の強い場になりがちです。ですから、最後に「何か質問は?」と聞かれたら、そういうフォーマットにははまりきらない、「応募者の内面や興味」が伝わるようにするといいと思います。
どの会社にも当てはまるような質問だと、応募者がどんなことに興味があって、本当にこの会社に来たがっているのかがわかりません。面接している側も、ここでいい質問を出してもらえると、「この人、本当にウチで働くことを想定しながらいろいろ調べてくれているな……」というのが伝わってきてうれしくなります。
『冒険する組織のつくりかた』(安斎勇樹 著)
面接で重要なのは、「個人と個人」のやりとり
安斎 個人的にうれしいのが、いわゆる「儀式的」な面接が終わったあとに「最後にちょっといいですか。前から個人的に気になっていたんですけど……」みたいに、「個人主語」の質問をしてもらえる場合です。
そこでその人の興味・関心が見えてくると、「この人とは仲間として一緒にやっていけそうだな」と感じられる。
逆に、「最後に何か?」と聞いたとき「特にありません」と言われると、「まだまだわからないことが膨大にあるはずなのに、ほんとに何も聞きたいことないの?」と冷めた気持ちになっちゃいますね。
中田 面接のなかでそういう雰囲気のやりとりができると、とてもいいですよね。けっこう個人的なことを聞かれて慌てることがありますが。
安斎 「最後に何か聞きたいことは?」という質問は、予定調和になりがちな面接の場において、「個人と個人の対話」をするためのチャンスなんです。せっかくなので自分らしさが出るような質問ができるといいですね。
(本記事は本稿は、『「なぜ」と聞かない質問術』の著者・中田豊一さんと、『冒険する組織のつくりかた』の著者・安斎勇樹さんによる特別な対談記事です)









