
「松江のこれからのことや、これからの松江のことや」
毎日難儀なことばかり?
毎日、帰宅すると、訪問者が待ち受けているようになった。
「毎日毎日20人近くを相手しちょるけん」とヘブンの疲れを心配するトキに、司之介(岡部たかし)は「聖徳太子でも10人じゃったのに」とのんきに感心する。
「別にいっぺんに聞いたわけだないけん 比べるのはおかしいけど」とトキは父の発言に否定モード。
聖徳太子とヘブン、どちらがすごいかはさておき、ヘブンが近所づきあいも含め、日本のやり方を喜んで引き受けてくれるのはいいことだと司之介は安堵(あんど)していた。
「これなら大丈夫。家族みんなきっとうまくいくわ」とフミ(池脇千鶴)もホッとする。
その傍らで、ヘブンは今日も魚の小骨とりに奮闘。司之介は気を利かせたのか、「魚はええから。しじみの身を食え。疲れが飛んでたちまち達者になるわ」と声をかける。
でも、しじみの身を貝殻からとるのも一苦労の様子だ。よくよく考えてみると、ヘブンは片方の目が不自由なので、小さいものに焦点を当てるのがそもそも難しいのではないだろうか。よくやってるなあと思う。
松野家はのんきに構えているが、早くも新婚生活に支障が出始めた?
あるとき、夕方。ヘブンがなかなか帰ってこない。
「遅くなるときは必ず教えてくださるんだけど」
「確かに昨日もだいぶ疲れちょったしね」
「そろそろもうええんだないか。引っ越しの挨拶(あいさつ)は断って」
心配になったトキは、探しに出る。いつもの不安なシーンにかかる不穏な劇伴。
すると、ヘブンが帰ってきた。錦織(吉沢亮)と教育に関して熱い話をして楽しかったと説明するが、夕餉(ゆうげ)にしましょうと言われるとちょっとへんな反応になる。
その晩、ヘブンは夕飯を食べたのか食べないのか、食べたとしても小食だったのか。そこはわからないまま、翌朝。
いつものように迎えに来た錦織に、司之介がヘブンと議論を交わしていたと聞いて、「ようわからんのじゃが、教育者とは一体どげな話で熱くなるもんなんじゃ」と問いかける。
錦織はちょっと考えて答える。
「松江のこれからのことや、これからの松江のことや」
「なるほど、『松江のこれから』と、『これからの松江』の違いが、わしには全くわからんのじゃが、頑張ってくれよ。松江のこれからと、これからの松江のために」
出た、ふじきみつ彦構文。
「松江のこれからと、これからの松江のために」とは何か言っているようで何も言っていないやつ。なんとか構文的なものだ。「あのあの話」とか、これからのこととか、すっかりふじき構文に慣れて、楽しくなっている視聴者も少なくないのではないだろうか。
司之介が何かピンと来たのか来てないのかはわからないが、これは絶対何かあるだろう。







