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働き方改革によって労働時間が規制されるのは本当にいいことだったのだろうか。社会全体が勢いを失っている今、「ゆるい」環境で働くことで成長の機会を奪われていると感じる若者も少なくない。現代の労働社会のジレンマを、新進気鋭の批評家が解説する。※本稿は、批評家のレジー『東大生はなぜコンサルを目指すのか』(集英社)の一部を抜粋・編集したものです。
月200時間残業を10年やってたオレたちに
同じ場所で勝とうとは思うなよ
成長を目指す昨今のビジネスパーソンは、2010年代後半から一気に進んだ働き方改革を経て長時間労働に厳しい目が向けられる時代を生きている。公的なルールの定着のみならず、社会全体の価値観として長く働くこと自体をネガティブに捉える空気が広がった。
高松(編集部注/高松智史。大ヒット書籍『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト 知らないと一生後悔する99のスキルと5の挑戦』の著者)とメン獄(編集部注/大ヒット書籍『コンサルティング会社 完全サバイバルマニュアル』の著者)がコンサルファームで経験を積んできたのはそんな空気が生まれる前の時代である。
それゆえ、タカマツ本とメン獄本には長時間労働の描写が多数登場する。そのような働き方は、今の時代の風潮において支持を得られるものとは言い難い。
しかし、この2人がそんな体験を通して高い仕事のスキルを身につけてきたのもまた事実である。時代とともに揺れ動く善悪の判断基準を超越した話として、仕事と長い時間をかけて向き合うことにより得られるものもあるのだろう。
200時間残業やれとはまったく思わないけど定時退社生活してて200時間残業10年やってたオレたちに同じ場所で勝とうとは思うなよとは思う
2023年8月4日、自著を出版した後にメン獄がXにて上記のようなポストを投じたところ、残業自体が強く忌避される時代のあり方とは逆行する過激なメッセージに対して多数の反発が生じた。一方で、そういった反応に対するメン獄のスタンスは一貫している。







