プレゼン・会議で発表を行うビジネスマン写真はイメージです Photo:PIXTA

「コンサル」といえば、よく耳馴染みのない横文字を連発する人々としてしばしば揶揄されがちだ。しかしその一方で「コンサルに学ぶ」を謳うビジネス書が大ヒットを記録し、就活人気企業ランキング(2026年卒)の「東大・京大ランキングTOP30」を見れば、大手コンサルティングファームが上位を埋め尽くす。なぜここまでビジネスパーソンの関心を集めるのか。コンサル業界を目指す人・バカにする人・そこから学ぼうとする人の心理を、新進気鋭の批評家が解説する。※本稿は、批評家のレジー『東大生はなぜコンサルを目指すのか』(集英社)の一部を抜粋・編集したものです。

「安定したい、だから成長したい」
現代のビジネスパーソンの傾向

 最先端のビジネストレンドに触れながら社会で求められるスキルを身につけられる場所としてのコンサル業界が、就職先として人気を集めている。これは「安定したい、だから成長したい」という現代のビジネスパーソンの傾向をわかりやすく示している現象と言える。

 ポータブルスキルをキャリアの序盤で自分のものにできれば、その後は何とかなるのではないか。そんな考え方のビジネスパーソンが今の時代の多数派なのかもしれない。「自分はここで本当に成長できるのか?」という不安を感じない職場にまずは身を置くことが、将来的なキャリアの保証になる。そう思っているからこそ、コンサル業界に入りたい人が増えている。

 かつてコンサル業界は「起業の登竜門」というような言われ方をすることもあった。DeNAを創業し様々な事業の開発やプロ野球チームのオーナーとしても注目された南場智子がマッキンゼーの出身なのはよく知られた話である。