優秀な部下は結果レビュー
育成目的ならプロセスレビュー

 この問題に取り組むにあたり、最初に覚えておいていただきたい言葉があります。

 それは、「優秀な部下は結果レビューで良いが、育成目的ならプロセスレビューを行うべき」です。

 この言葉は、私がマネジャーとして転職する際、面接官である入社後の上司から「部下の育成に対して、どういう考えを持っていますか?」と問われた時に思いついた回答です。

 特に、事前に考えていたわけでもないのですが、質問されて、これまで自分自身がどうやって育ててもらったかと思い出しつつ、自分は部下・メンバーに対してどう考えているだろうか……と自問した結果、出てきた言葉です。私自身の考えを、端的に表せた良い言葉だなと思い、もう15年近くたちますが、ことあるごとに思い出して使っています。

 優秀な部下は、基本的に「良い結果を出してくる」わけです。そうした部下に対して、一挙手一投足を確認していくのは、時間のムダです。また、部下の方も「型にはめられる」のを嫌うことが多いので、締め付けすぎるとモチベーションを失ってしまうリスクもあります。

 もちろん、ルール・規則を守らないようならば、毅然とした態度で是正する必要がありますが、そうでないならば、成果を上げている部下のやり方を尊重するのも一手です。

 とはいうものの、異動直後などの相互理解が薄いタイミングでは、「どのように考えているのか」「どういう進め方をしたいのか」というプロセスに関する質問を“事前に”行う方が良いのは間違いありません。これは、お互いの考え方のベクトルを合わせる作業です。信頼感づくりにも役立ちます。

 こうした確認を行い、そんなにズレがないということが確認されれば、優秀な部下に対しては「結果が出ているかどうか」を確認すれば事足ります。結果が出せなかったときには、「なぜなのか」「何が原因なのか」を深掘りするというアプローチです。