会社の家賃補助が激アップしてるのも高騰の理由かも
貧乏で初期費用が一括で払えない人も同時に急増中
ヘタレ:これは皆さん賃金が上がり、リモートワークもほとんどなくなり、完全に職住近接に戻ってるからですね。中でも、ハードワーカーのエリートサラリーマンの人たち、特にコンサル系の人たちが賃料アップをけん引してます。
さらに各企業の福利厚生のトレンドのトップが住宅手当なんです。住宅手当を3万~5万、人が欲しい企業は10万とか出してるところもあるんですよ。転勤でもないのに。こうしたこともあって「じゃあ、その分賃料高いところに住んでも大丈夫だよね」と賃料の増額に付いてこられる人たちが、若者ですら多くなってる感じです。
かずお:まじで今の新卒の人とか、東京に住むにも高過ぎてどうしたらいいのか困ってると思いますよね。だからそこがまさに福利厚生に回って、どうにか社員が東京に住むためには、会社が金出してくれないと無理、みたいな状態になってるんでしょうね。
ヘタレ:あと、超高級賃貸と呼ばれる50万~200万円の価格帯の物件も伸びてる。こっちはバブル感が強い。
例えば、表参道の賃料60万円のヴィンテージマンションを、賃料15万円アップしますと通知を送ったら普通に「仕方ないですが承知しました」で通ってしまう。50万円の賃貸物件を60万円に値上げします、という通知を出したらあっさり退去されて、それを今度は75万円で募集したら即決まったとか、賃料上限がよく分からない状態なんですよね。こういう高級賃貸の内見って、これまでは冷やかしが多かったのに、最近は皆無。即契約する人ばかりです。
株や仮想通貨でめちゃくちゃもうけた人とか、補助金ビジネスも含めてお金持ちがすごく増えた感じがします。賃貸の審査時に収入証明や確定申告書を提出してもらうじゃないですか。数字を見ると収入がエグいことになってる方が多い。会社役員、経営者の方、外国の方もたくさんいらっしゃいますね。
――新築買えない人が賃貸に流れてるのもありますかね。
ヘタレ:そうです。「ペアローンや50年ローンは組みたくない」という人もいますし「今はどう考えても買い場じゃない」という判断をして、賃貸で借りるという方もいる。あと、ほぼ半数は法人契約なんですよ。自分の持っている法人で社宅として契約して、経費で落として節税したいという理由ですね。
かずお:会社が危うくなったら固定給じゃなくて住宅手当廃止すればいいだけなんで、住宅手当の方を上げるというところが多いみたいですね。
ヘタレ:一方で、一般賃貸の方のお客さんは、毎年どんどんどんどん貧乏人増えてるんですよね。
当社に来る一般賃貸のお客からのリクエストで多いベスト3を発表します。第1位が「仲介手数料割引してくれ」マンですよね。とにかく安く借りたい。第2位が、「初期費用の支払いにクレジット決済使いたい」っていうお願い。第3位は「付帯商品全て外してくれ。保険は自分で安いものを選びたい、24時間サービスとか鍵交換代も全部外してくれ」っていうもの。こっちの客層はみんなお金がない。でも家賃はさっき言ったみたいにどんどん上がってる。契約金20万円は払えないけど、毎月の家賃は15万払えます!みたいな毎月カツカツの人が多いんですよね。
あと保証会社の審査に落ちる人も増えてる。保証会社の中の人に話を聞いたら、リボ払いの利用者が増えていており、支払いの遅延も増えているそうで。あとはスマホの割賦払いの支払い忘れや滞納とか。
全宅ツイのグル:たぶんそのうち、「借地借家法ではお家賃値上げは違法!」とか盛って話すインフルエンサーが増えて、普通借家の値上げに応じる人が減るかも!
どエンド君:「家賃アップは拒否できる!」みたいなポストを見るたび、大家さんの義務として「ヘイト行為」としてX社に報告してます。
ヘタレ:そうですね、借主が値上げを拒否して、値上げ前の家賃を法務局に供託することで、家賃を支払ったことになり契約を維持できるって方法があるんです。でも手続きが意外と面倒くさいんですよ。現金も準備しないといけないし、書類や記載内容の不備で申請が通らないっていうのも結構あるの。
値上げに反論しても、法的根拠や近隣の賃料の上昇事例を見せたときにぐうの音も出ないっていう方がほとんど。不当な値上げでなければ、拒否は実際には難しいのです。ただ、管理会社の担当者に切実に訴えることで値上げ金額が減ることもあります。折衷案を狙いましょう。
――新築は高いし、賃貸も高いし、これから家を探す人は大変な時代になっちゃいましたね……。
1月20日(火)公開予定の第5回「大型開発編」に続きます。







