欧米諸国では「手を抜くのが当たり前」という考えが浸透しています。会社側も、手を抜かれすぎないように、ストックオプションのような「やる気を引き出すインセンティブ」などを用意しているのが、かなり一般的です。
日本ではいまだに、100%の努力で100%の結果を出すことを求められたりしますが、それを続けるのははっきりいって不可能。
日本人は、与えられた仕事を100%やり遂げることを前提とし、期待に応えようとして真面目な人たちが頑張り続けて、疲れきってしまう。無理をし続けると、脳疲労は溜まるだけなのです。むしろ生産性が落ちたり、誰かが倒れたりする危険をはらんでいます。
100%の力をずっと出し続けられないことを前提として、私は「60%の力で70%の成果を出すことを目指す」のを、おすすめしています。脳の疲れを溜めないことを優先してコンディションを維持し、仕事の効率を落とさないほうが、得るものが大きいからです。
もし、あなたが管理職なら、「部下が手を抜くのが当たり前」くらいのメンタリティで仕事にのぞむのがよいでしょう。
日本には、勤勉さをよしとする文化がまだ根強くありますが、まずは気持ちだけでも「そもそもすべてに一生懸命、取り組むのは無理なんだ」と割りきる気持ちが大切です。堂々とサボれと言っているのではなく、効率よく疲れない働き方をすることが、結果的に持続可能なパフォーマンスを生むということです。
いかに普段から疲労を避けて過ごしていくか。「手を抜く」という言葉のマイナスイメージを捨てることから始めましょう。
同書より転載
『世界一眠らない日本に疲労専門医が伝えたい お疲れ日本人の本当の休み方』(梶本修身、Gakken)







