原因は工事現場での作業ミス!
田町駅での夜間工事が発端

 今回の直接の原因は、JR田町駅(東京都港区)付近での夜間工事にあった。15日深夜から16日未明にかけて、線路改良工事に伴う資材搬入の際に作業員の感電を防ぐため、検電接地装置を操作して架線と線路を接続していた。

 そして始発の運行に備え午前3時50分ごろに電気の供給を開始しようと、線路と架線の接続を切り離そうとしていたが、田町駅付近では検電接地装置に不具合が生じて接続が切れなくなってしまい、当地の変電所のブレーカーが落ちて停電が発生した。

 これにより山手線と京浜東北線は始発から運行できなかった。JR側は検電接地装置を操作し、7時30分ごろから京浜東北線のみ運行再開できた。その後に山手線も再開しようとしていたが、7時50分ごろに今度は検電接地装置から煙が出てしまった。結果、両線だけでなく東海道線も巻き込まれて運転見合わせになったというわけだ。

 この大規模トラブルに対して、国土交通省はJR東日本に文書で警告。金子国土交通大臣も「公共交通機関としての自覚を持って安全安定輸送に万全を期していただきたい」と会見している。

なぜ今?JR東日本で
運行トラブル相次ぐワケ

 JR東日本の首都圏各線は近年、電力系統の作業に関する、人為的ミスによるトラブルが相次いでいる。2025年5月22日には新橋駅付近で架線設備の断線により、始発から運休するトラブルがあった。原因は接続部の圧縮不良で、工具の種類を誤り、仕上がり確認も不十分だったなど作業や点検のミスが見られた。23年8月には大船駅付近で傾いた架線の柱が列車を直撃するトラブルが発生。曲げによるひび割れを定期検査で見落していたとみられる。

 また新幹線においても、24年1月23日には東北・上越・北陸新幹線の上野~大宮間で架線を張るための重りが脱落して停電が発生し、一部の上下線が終日運転見合わせになる事態に。破断した重りの耐用年数は30年だが、なんと38年も使用されていた。点検作業の見逃しによる老朽化とみられている。

 ただし、JR東日本の運行トラブルは、ハードに関する明らかなものだけではない。運転士を襲う、謎のトラブル(原因は究明中)も報告されている。