今、シリコンバレーをはじめ、世界中で「ストイシズム」の教えが爆発的に広がっている。日本でも「最重要な仕事の原理原則の一つ、焦らず騒がず他人と比較せず、自分にとって重要なことほどゆっくり構えるヒントになる本」「ただの投資本ではない画期的な哲学書」と絶賛されているのが『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』(スコット・ギャロウェイ著/児島修訳)だ。本書についてライターの小川晶子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

【13歳でもわかる基本】投資をはじめる前に絶対おさえておくべき「2大軸」とは?Photo: Adobe Stock

今年こそ本格的に投資にチャレンジ

近年「投資ブーム」と言われている。
日本証券業協会の「証券投資に関する全国調査」(2024年)によれば、18歳以上で株式、投資信託、公社債のいずれかを保有している人の割合は24.1%だという。ざっくり4人に1人は投資をしていることになる。
ただ、逆に言えば、4人に3人はまだ投資はしていない

「今年こそは投資にチャレンジして、経済的な余裕を手に入れよう」
日経平均株価が史上最高値を更新している今、そう思っている人もいるのではないだろうか。

13歳でもわかる投資の基本原則

ベストセラー『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』は、驚くほど丁寧に、かつ、明確に投資についての知識と考え方を伝授してくれている。

著者のスコット・ギャロウェイは、13歳のときに初めて投資を体験したそうだ。
母親の彼氏テリーとその日のニュースで知った株のことを話していたとき、テリーは100ドル札を2枚渡しながら株を買ってみるように言った。
それで13歳のギャロウェイ氏は一人で証券会社を訪れ、レクチャーを受けながら投資先を選ぶことになったのだ。

そのときに教えてもらったという「13歳でもわかる基本原則」は、日本人にとっても非常にわかりやすい。

なかでも「投資の2大軸」は誰もが知っておくべき基本原則であり、投資戦略を考える際にも冷静に整理するための軸となるだろう。

投資の2大軸① アクティブか? パッシブか?

1つ目の軸は、「アクティブ」か「パッシブ」か。

アクティブかパッシブかとは、投資にどれだけの時間を費やすか、あなたの行動がその結果に対してどれだけの影響力を持つかということである。
費やす時間と影響力が大きくなるほどアクティブ、少なくなるほどパッシブになる。

(――『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』p.302)

最もパッシブなのは「銀行の普通預金口座にお金を預けること」で、最もアクティブなのは「会社で働くこと」だという。

なるほど言われてみれば、仕事とは最も時間がかかり、影響力の大きい投資とも考えられる。

仕事に多くの時間を費やし、リターンを最大化できるよう集中したい人にとって、別のアクティブ投資をするのは大変そうだ。
別のアクティブ投資とは、たとえば「デイトレード」「不動産投資」といったものである。
時間を使って頑張れば多くのリターンが得られるかもしれないが、時間を使い過ぎれば、その分、家族や大切な人との時間がなくなって幸福とは言いにくくなるおそれもある。
それなら、あまり時間を使わないパッシブ投資がいい。たとえば「投資信託」がそうである。

【13歳でもわかる基本】投資をはじめる前に絶対おさえておくべき「2大軸」とは?

投資の2大軸② 分散投資か? 集中投資か?

もう1つの軸は、「分散投資」か「集中投資」か。

著者のギャロウェイ氏は「分散投資」をすすめている。

分散投資は守りの戦略である。
しかしスポーツと同じように、優れたディフェンスは投資でも勝利をもたらす。

(――『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』p.304)

どれか1つに集中して投資をすれば、賭けに失敗したときに壊滅的な打撃を被るからだ。
当たり前に感じるかもしれないが、これは強調すべき重要なことである。

何より重要なのは、投資ではアップサイドを最大化する必要はないということだ。
これは投資の深遠な真理である。
メディアが発するメッセージとは違い、投資の目標は世界一の金持ちになることではない。分散投資したポートフォリオを適切に運用すれば、経済的自立を達成できるリターンは十分に生み出せる。その状態を維持したうえで、さらに大きなリターンや大勝利を追求したい人はそうすればいい。

(――『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』p.305)

一発逆転のようなことを狙わず、分散投資をしてなるべく安全にやっていく。
目指しているのは「幸せな経済的自立」であって、世界一の大金持ちになる必要はない。

本書ではさらに、普遍性の高い投資の知識についても教えてくれている。
「みんながやっているから」といって投資先を選ぶのではなく、明確な軸を持って納得して選びたいものだ。

(本書は『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』に関する書き下ろしです)