「嫌いとか憎いとかではない。でも…」シンデレラになった幼なじみに抱く“複雑な感情”〈ばけばけ第82回〉

錦織が隠していたことにびっくり

 庄田のおかげで勉強が捗りだしたうえに、肩の力がとれてきて、意固地にならなくなってきたサワ。これはいい感じ♪

 ……と思ったら、「そういえば」「読んでない? 松江新報」と話題が変わって、またまた雲行きが怪しくなる。

「ヘブン先生日録」に書かれた「おトキさんの親友」とはサワのことだろうと囃(はや)し立てる。

 すると、庄田(サワと同じく新聞を読んでない設定。教師なのに)がトキとかつて東京で会ったことがあると言い出した。

「庄田さん名前を覚えるのが得意だない割には、おトキの名前を覚えちょるんですね」とサワは嫌味を言う。せっかく素直になってきたところだったのに、またしてもネガティブに戻ってしまった。

 しかもみんな、またトキのことを褒めそやすので、サワはミートパイを残してひとり勉強に戻る。

「おなごは小食」と片付ける、まったくわかってない人たち。

 そんなサワのことを庄田は気にかける。庄田は庄田で、錦織(吉沢亮)の後任教師となる件を断っていた。それには理由があるようで……。

 江藤(佐野史郎)から庄田が断ってきたと聞いた錦織は「私と一緒になりたくないと。私の下では教師はできないと」と彼もまた卑屈な反応をする。『ばけばけ』の登場人物は誰も彼もが卑屈だ。

 じつは、錦織、帝国大学を出ていないうえ、教員免許も持っていなかった!

「彼(庄田)は落ちると言われていたあの試験に全教科合格し教員免許を取り、帝大卒業の資格も得ました。一方で私は、それこそ大盤石などと言われておきながら、まさかの不合格。教員免許も帝大卒業の資格も得ることはかないませんでした」

 ついに明かされた錦織の秘密。帝大卒ではないのはまだしも、教員免許を持っていないのに、教師をやっていたのか。ニセ教師ということ? そんな人が校長になっていいのだろうか。なかなか由々しき問題に、筆者の心はざわざわする。

 江藤は容認していて「庄田君が来るとなると厄介だわね。いつ生徒や教育関係者たちに知られるともわからんわけだけん」「やはり(庄田が断ったのは)悪い話だったが良い話だったわね」などと言う。