【海外絶賛】大谷翔平のMVP受賞スピーチで使われた「Thank you」ではない“感謝の言葉”とは?Photo:Mary DeCicco/gettyimages

大谷翔平選手が全米野球記者協会の夕食会で行ったスピーチが、絶賛されています。自ら英語で語り聴衆の心をつかんだ表現とは?米国のファンからも「ショウヘイは最高だ」などと称賛されているのは、なぜでしょうか。成功したポイントを、英語コーチングスクール経営の専門家が解説します。(トライズ代表 三木雄信)

大谷選手の英語スピーチが
またもや絶賛されたのはなぜか

 メジャーリーグ・ドジャースの大谷翔平選手が1月24日、全米野球記者協会(BBWAA)が主催する夕食会に出席。約2分半、英語でスピーチした内容が大注目されています。日本語のSNS上で「かっこいい」「すごい」「泣きそう…」といった投稿も多いですが、それだけではありません。SNS上で英語、おそらく米国のファンからも「ショウヘイは最高だ」「素晴らしいスピーチだった」などと絶賛されているのです。

 筆者も、そのスピーチを動画で見ました。米国ファンにも称賛される理由は、大谷選手が4度のMVPを受賞するなど野球における成長と同様に、英語でのコミュニケーション力も着実に進歩していることがよく分かるからだと思います。

 スピーチで注目すべきは、単語や文法の正確さではありません。英語圏の聴衆が最も感銘を受けたのは「文化的コンピテンス」の理解度の高さです。例えば、「deep appreciation」と「shout out」という対照的な表現を、相手との関係性に応じて明確に使い分けています。

「英語には敬語がない」とよく言われます。確かに、日本語のような文法的な敬語は存在しません。しかし、英語にも相手との関係性や場面に応じて言葉遣いを変える感覚は確実に存在します。フォーマルな表現とカジュアルな表現の使い分けが、日本語の敬語に相当する社会的機能を果たしているのです。大谷選手は、この「英語における敬語感覚」を見事に身に付けていました。