一方で、「(相手の)行動を変え、成果につなげる」というアプローチは、極めてシンプルでわかりやすく、かつ効果的です。
行動が変われば結果が変わり、結果が変われば成功体験が生まれる。その積み重ねが、やがて部下が優秀な人材へと成長するという結果につながります。これが行動科学の基本原理です。
上司が注目すべきは、部下の内面ではなく、行動そのもの。「どんな行動を取れば成果につながるのか」を明確にし、部下にその行動を継続させることなのです。
部下への指示で避けるべき
曖昧な“NGワード”とは?
行動を変えるための最大のポイントは、「曖昧な言葉を使わない」ことです。
「もっとしっかりやって」
「積極的に動いて」
「周りとコミュニケーションを取って」
「できるだけ早く終わらせて」
ビジネスの現場で日常的によく使われるこれらは一見正しい指示のように見えますが、
行動科学的にはNGです。なぜなら、部下が「具体的に何を、どの程度やればいいのか」
を判断できないからです。
(上司)「なるべく早くと言ったのに、遅いじゃないか」
(部下)「急いだつもりですが……」
こうした齟齬は、曖昧な指示が原因で起こります。上司の頭の中にある“理想像”を言葉にせず伝えてしまうため、部下は自分なりの基準で動いてしまうのです。
部下が迷わず成果につながる行動を取るためには、行動を具体的に言語化することが欠かせません。
「行動」を定義する
4つの条件を盛り込む
行動科学マネジメントでは、行動を次の4条件で定義します。
「計測できる」:どれくらいやったか数値化できる
「観察できる」:誰が見ても、どんな行動か分かる
「信頼できる」:誰が見ても同じ行動として認識できる
「明確化されている」:何をどうしているかが明確である
部下への依頼も、この4条件を満たす必要があります。







