【中卒社長が断言】学歴はあったほうがいい。“挑戦権すら得られない”残酷な理由
「読むのが速い人の秘密」がわかった!
読書中、私たちは文字を脳内で“音”に変換し、その音で理解しています。ポイントは「音の理解速度」。ここを鍛えれば、読書は一気に変わります。本連載は、耳から脳を鍛え、速読力を高める「速聴トレーニング」をお伝えするものです。脳を鍛えることで、理解力、記憶力、集中力もアップします。そのノウハウをまとめた『耳を鍛えて4倍速読』の刊行を記念し、本記事を配信します。
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【中卒社長が断言】学歴はあったほうがいい。
32歳の中卒社長として、学歴について話します。
最初に補足しておきたいのは、これはあくまで「中卒の目線」からの一意見だということです。大学を卒業された方には別の景色や事情があり、その中にも多様性がありますので、「こちらが絶対に正しい」と言い切れる話ではありません。その前提のうえで、学歴についてどう考えているか、結論からお伝えします。私は断言します。学歴は、絶対にあったほうがいいです。
学歴メリット① 選択肢の自由度
中卒の立場から見た学歴の価値は、大きく二つあると思っています。一つ目は、選択肢の自由度です。世の中の仕事は、入り口がほとんどを決めると言っても過言ではありません。どんな仕事に就けるか、どんなキャリアのスタートラインに立てるか、その入口で学歴が効く場面は想像以上に多いです。これはきれいごとではなく、現実としてそうなっています。
私の話になりますが、二十代前半のころ、本がかなり好きで、「出版社で働きたい」と本気で思った時期がありました。今でも出版業界で働きたい気持ちは強いです。ただ、総じて出版社で働くためには大卒がほぼ前提です。私は「中卒ですが熱意があるので面接をしてください」という形で二十社ほどに書類を送りましたが、一件も返ってきませんし、電話もありませんでした。努力の前に、挑戦権がない。これが一番つらい現実でした。
経営者は「学歴がある人」をどう見ているのか?
そして、この入口の話には、採用する側の事情も絡みます。自分が経営者になって分かったのですが、学歴はある意味で「我慢の遍歴」として見られていることがあります。中学から高校、大学まで、勉強という一見遠回りに見える時間を、どれだけ我慢して積み上げてきたか。そこで折れずに通い切ったという事実が、「この人には一定の継続力があるかもしれない」という判断材料になるのです。もちろん例外はありますし、学歴があるから立派、学歴がないからダメ、という単純な話ではありません。
ただ、採用の現場は短時間でリスクを見積もらなければなりません。日本の会社は採用した人を簡単にクビにできませんので、「外したくない」という心理が強く働きます。そうすると「中卒」というだけで、教養や常識が欠けているかもしれない、家庭環境が厳しかったのかもしれない、といった“可能性”が不安として拾われやすくなります。実際はそんな単純ではないのに、入口ではそう判断されがちです。だから中卒は、書類すら通らなくなることがあるのです。これが、学歴が選択肢を狭めるという現実です。
学歴メリット② 利益度外視でつながれる仲間
二つ目の価値は、利益度外視でつながれる仲間ができる可能性が高いことです。学生時代の友人は、立場が変わっても、仕事で利害が絡まなくても、付き合いが続くことがあります。一方で社会に出ると、人間関係にはどうしても損得や立場が混ざります。SNSのつながりも、会社の同僚も、取引先も、完全に利益と無関係な関係は意外と少ないです。
もちろん全員がそうではありませんが、比率としては学生時代ほど純度の高い関係は作りにくくなります。大学まで行くと、その「青春でつながった仲間」を持てる期間が長くなります。あの友人が今こんなことをしていて力になってくれそうだ、仕事を紹介してくれそうだ、相談に乗ってくれそうだ、そういう関係が未来の支えになる場面は本当にあります。私はそれを、後から羨ましく見てきました。だから、学業という場に一秒でも長くいることには、学び以上の価値があると思っています。
大学に行きながらでも、起業できる!
ここまで話すと「中卒で起業して成功した人もいる」と言われることがあります。実際にいますし、私の周りにも中卒で会社を経営している人や、茨の道を自分で切り開いて大企業で働いている人がいます。そういう方々は本当に尊敬しています。ただ、その成功例に夢を見て真似をしようとする人が出てきたとき、私は全力で止めたいと思っています。
なぜなら再現性が低いからです。実力だけではなく運も絡みますし、同じことを誰もができるわけではありません。しかも今は、大学に行きながらでも起業はできます。就職しながら副業で起業する人も多いです。わざわざ自分から選択肢を減らして、背水の陣で中卒を選ぶ必要はないと思っています。選択肢がない、余裕がないと感じた瞬間、人は判断力が落ちやすくなります。焦って視野が狭くなり、無理な賭けをしやすくなるからです。だから私は、挑戦するなら「大卒という保険」を持ったうえで挑戦するほうが合理的だと考えています。学歴がすべてではありません。でも学歴があると選べる道が増えます。増えた選択肢の中で、自分の行動と結果で勝負すればいいのです。
最後に。学歴は武器ですが、ただ、武器を持っただけでは勝てません。結局はその武器を使ってどう動くか、武器がなくてもどう工夫して結果を出すか、その積み重ねが人生を決めます。それでも、人生の入口で弾かれないために、そして支えになる仲間に出会う確率を上げるために、学歴は「持てるなら持っておくべき武器」だと私は思っています。中卒の私が言うからこそ、そこだけは強く伝えたいです。
(本原稿は『耳を鍛えて4倍速読』の一部抜粋・加筆を行ったものです)







