圧倒的に速いとか、エンジンサウンドに魅了されるという大ワザの持ち主ではないものの、クルマ好きを虜にするツボを心得ている。まさに思いのままに走り、いつの間にかドライビングに没頭している自分に気づく。こんなクルマは久しぶりである。

 高速道路では小さいのに安定しており、ワインディングでは小さいクルマならではのキビキビとした走りが楽しめた。この二面性は見事。とくにワインディングでの走りは想像以上に素晴らしかった。

さすが名門アルファロメオ!
ワインディングが抜群に楽しい!

 ジュニアは、俊敏に素早く向きを変え、ラインがブレることもない。まさにイメージどおりに曲がっていける。ステアリングを戻すほうもキレイについてきて、一体感のある走りが堪能できる。

 足回りは引き締まっているのだが、しなやかに動く。ストローク感があり、路面の影響を受けても軌跡が変わることはない。乗り心地も優秀である。

 ステアリングがまた絶品だった。操舵力が軽いだけでなく回頭性が俊敏で、どこでもクイックなハンドリングを楽しめる。しかも無用な過敏さがないのがいい。ピタッと動いて、挙動が把握しやすい。あまり意識しなくても無駄な動きは出ない。まさしく意のままに操れるクルマである。だからワインディングが望外に気持ちいいのだ。

 足元の215/55R18サイズのグッドイヤーのエフィシェントグリップが、いい仕事をしている。基本的にはエコタイヤだが、グリップは十分で音もそれほど気にならない。もちろんハンドリングのよさをスポイルすることもない。

 システム出力145psのMHEVパワートレーンはスポーティな印象。ドライブすると兄弟車と明確な差を感じる。全体的にアクセルレスポンスがよく、速さでも上回るように感じられた。アルファらしさを演出するため、グループ内の兄弟車とはいろいろな点が専用に仕上げられているようだ。

 パフォーマンスは良好だ。1.3トン台の車体を高速道路で巡行させるシーンでも不足を感じることはない。高速道路では、市街地のようにコースティングすることはないが、高めの車速域でも思ったよりもしっかり加速できるように感じられた。