優秀なメンバーを自走させる関わり方
では、どうすればいいのか。
優秀なメンバーを自走させるために必要なのは、根性論でも、厳しさでもありません。
評価の基準を言語化することです。
拙著『仕事ができる人の頭のなか』では、「仕事ができるとはどういうことか?」「仕事とは何か?」を定義しました。
本書では、仕事とは「相手の負荷を減らすこと」と位置づけ、目の前のだれかの負荷を減らすことが「貢献」である、と定義しています。
実際には、チームのゴールや個人目標をさらに細かくしていきますが、チーム内にみんなが共通して持っている基準があれば大枠の認識が揃います。
「自由にやらせる」という言葉からはプラスのイメージを持つ人が多いかもしれません。
しかし「自由」は英語でいうと「フリー」、つまり「ない」ことを指します(ex.「バリアフリー」、「ストレスフリー」)。
指示も基準もなければ相手は何をしていいのかわかりません。
さらに言えば、「本当に自由(何をしてもいい環境)」なわけはありません。
組織には必ず何らかの制約や禁止事項があるはずですね。優秀であればあるほど、それを先にイメージしてしまいます。だから動けなくなるのです。
メンバーの行動がズレたときの修正方法
さらに重要なのは、判断した結果がズレていたときの扱い方です。
「なんで勝手にやったんだ」と言われれば、次からは動かなくなります。
これは口調の問題ではありません。確かに成果はズレていたかもしれませんが、メンバーはメンバーなりに考えて行動した結果なのです。
こういうときには、メンバーが考えた前提を修正してください。
「発想としては悪くなかった、でも今回は前提条件が違った」「プロセスは正しいんだけど、目的を誤解してたね」など、“相手がそう考えるに至った前提”が違っていたと伝えます。
そうすることで、「バカだとは思われてない」「もう一度、前提を修正して考え直せば大丈夫」と思えるようになります。
優秀なメンバーが動かないのは、能力の問題ではありません。評価と判断の基準が、言葉になっていないだけです。
そこを整えることで、初めて「優秀さ」が自走という形式で表れてきます。







