あなたは、「仕事ができるようになりたい」と思ったことがありますか?
でも、「仕事ができる」とはいったい何を指すのでしょう。
プレゼンがうまいこと? 英語がペラペラなこと? AIを駆使すること?
……残念ながら、これらはすべて「仕事ができる人」の条件ではありません。
では、何をすれば「仕事ができる人」になれるのでしょうか?
3万人を分析して「できる人側」になる絶対ルールをまとめた書籍『仕事ができる人の頭のなか』(ダイヤモンド社刊)著者の木暮太一氏に伺いました。
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1on1が機能しない本当の理由は「話し方」ではない
ここ数年、1on1が注目されています。リーダーにとって必須のマネジメント手法のように捉えられている場面もあります。
もちろん部下と定期的に時間を取り、話を聞くことは大事で、書籍や研修でも「1on1をやればチームが変わる」という文脈で語られることが増えています。
ですが、現場ではそんなイメージとは別のことが起きています。
1on1を導入したのに、
・部下の行動は変わらない
・判断は遅いまま
・成果も思うように出ない
という話はかなり多いです。
そして、「相手を褒めながら伝えなければいけないのでは?」「もっと傾聴すべきではないか」など、もっとうまく話せば・うまく聴けばいいと考えている方も増えています。
しかし、問題はそこではありません。
1on1が機能しないのは、会話の問題ではない
断言しますが、1on1が機能しない理由は、話し方のせいではありません。
本当の原因はもっと手前にあります。
要は、1on1をする「前」に明確にしきれていないことがあるのが原因です。
事前に明確にできていないから、1on1でどれだけがんばっても成果が出ないのです。
「最近どう?」
「何か困ってることある?」
「それは大変だね」
この会話自体が悪いわけではありません。関係性を壊すこともありませんし、部下が“圧”を感じることもなさそうです。
ただし、1on1が終わったあと何も残りません。部下は何をすればいいのかがわかりません。だから何も業務が進展しないのです。
どれだけ雰囲気が良くても、これでは仕事上の意味を持たなくなります。
「ちゃんと聞いているのに成果が出ない」は当たり前
多くのリーダーは、無意識のうちにこう考えています。
・話を聞けば、部下は自分で考え始める
・気持ちが整理されれば、行動は自然と変わる
・成長とは、本人が気づいて掴むものだ
どれも間違いではありませんが、それは話の前提が明確になっている場合に限ります。
つまり、
目的:いま、何を目指しているのか
基準:何ができれば「前に進んだ」と言えるのか
行動:次に取るべき行動は何か
これら3つを明確にできていることが前提なのです。
そうでなければ、いくら部下メンバーと長時間話しても無意味です。
上司から「どう思う?」「どうしたい?」など、漠然とした質問をしても、部下は答えられません。
というか、何を答えればいいのかわかりません。
結果として出てくるのは、
・建前のコメント(「先を見据えて、自分ができることを見つけていきます」)
・愚痴(「製造部の◯◯さんの動きが悪いんですよね……」)
・単なる状況説明(「AプロジェクトはクライアントからOKもらえそうです」)
といったものだけです。
これらは行動につながらない言葉です。そして、結果にもつながらない言葉です。



