新規注文が放置されていた!
このままでは大クレームに!

 こうした事態を避けるため、複数担当者の管轄にまたがりそうな仕事は、自分から率先して引き受けることをオススメします。以下は、ある会社のエピソードです。

 X社の営業部では、注文してくる会社の事業によって、担当となる課が分かれています。たとえば、「1課はハイテク業、2課は製造業」という具合に。

 あるとき、今まで取引の無かった複写機メーカーのZ社から新規注文が入りました。新規注文の場合、その会社の事業種類を営業各課が判断するため、Z社からの注文も、同じように各課のいずれかが判断をし、引きとるはずでした。

 ところがその時期、営業部全体が非常に忙しくなっていたこともあり、「売上が増えるとはいえ、できれば今は注文を引きとりたくない」という空気が漂っていました。

 その結果、複写機メーカーの注文に対して、営業1課は「うちは製造業担当だから違う」、営業2課は「うちはハイテク業担当だから違う」と判断してしまったのです。

「このまま時間が過ぎてしまうと、Z社の注文は宙ぶらりんとなり、いずれクレームが寄せられてしまう!」という状況を救ったのは、1課にいた若手社員のAさんでした。