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【ダボス(スイス)】米国との緊張の高まりが、欧州で長らく不可能に思われたことを実行に移す新計画に弾みをつけている。それは米国のテクノロジーに別れを告げ、国産の代替技術に注力することだ。
ドナルド・トランプ米大統領は先週、デンマーク自治領グリーンランドを、必要ならば武力行使によって支配するという 脅しを取り下げた 。だが、同盟国との武力紛争の可能性を持ち出したことで、欧州経済を広く支える米国製の技術インフラやツールへの依存をどう減らすかという、欧州で長年くすぶる議論が新たに緊急性を帯びている。
欧州当局者にとって最悪のシナリオは何か。それは米大統領令の発令で、欧州連合(EU)内の企業や政府が機能するのに必要なデータセンターやメールソフトへのアクセスが遮断されることだ。
「この種の考えが浮かんだら、たとえそれが単なる思考であっても、こう考え始めなくてはいけない。もし現実になれば、どのようなことが起きるのか」。欧州ベンチャーキャピタル(VC)のバルダートン・キャピタルでマネジングパートナーを務めるバーナード・リオトード氏はこう問いかけた。「欧州が米国のテクノロジーなしに機能することを想像できるか。非常に想像しにくい」
トランプ氏のグリーンランドへのアプローチを受け、欧州当局者や外交官の間では、テクノロジーから防衛、貿易に至るまで欧州は米国への依存を抑制すべきという見方が強まっている。
欧州議会は22日、「技術主権」に関する決議を可決した。その内容は、欧州製品を可能な限り優遇する公共調達基準の採用を支持し、欧州クラウドプロバイダーの導入を促進する新法を提案している。
EUの執行機関である欧州委員会は目下、技術主権の促進を目的とする新法の策定に取り組んでいる。事情に詳しい複数の当局者が明らかにした。その作業の一環で、米国のテクノロジーがもたらす安全保障上のリスクが公然と議論されていると、当局者の1人は話す。そのような話し合いはわずか6カ月前には想像できなかったことだとも述べた。







