明治創業・老舗アパレルの「100億円の埋蔵金」
働きながら株で資産50億円を築いた“本当に儲かる3つの投資術”を初公開――余命宣告を受けた医師 兼 個人投資家の父が愛娘に捧げる著書『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)。4度の手術を経て、49歳で肺と肝臓へのがん転移が判明。主治医からは「50歳は迎えられても51歳はわからない」と宣告された著者が、働きながら50万円を50億円に増やした投資法を愛娘に向けて全力指南。再現性の高い3つの投資法をマスターすれば、忙しく働きながらも「一生困らないお金」を稼げるようになる。「人生の集大成として、出し惜しみ無しで、魂を込めて書きました」(著者より)。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【働きながら株で50億円】なぜ「斜陽産業」が狙い目なのか?「商品は買ったことがない」けれど株を即買いした理由Photo: Adobe Stock

「昔からある会社」が有利なワケ
明治創業・老舗アパレルの「意外な実力」

僕が儲けさせてもらった「資産バリュー株」の具体例を見ていこう。

1つは、アパレルブランド「NEWYORKER」などを展開しているダイドーリミテッド(3205)1879(明治12)年創業の老舗企業だ。ちなみにこのブランドの服は、個人的には買ったことがない。

一等地売却で顕在化した「埋蔵金」

では、なぜこの株を買ったのか? それは2022年7月、「連結子会社における固定資産の譲渡に伴う特別利益の発生に関するお知らせ」が発表されたことがきっかけだった。これは、東京都千代田区外神田にある1746㎡の土地と、延床面積1万㎡を超える建物の売却を知らせるもので、売却によって得た譲渡益(売買差益)は約100億円だった。

市場の潮流を味方につけた「勝利の読み」

東京証券取引所で上場企業に対する株主還元が強化されていた最中だったので、僕は「不動産の売却によって得られた利益は、株主還元に回されるはずだから、これは間違いなく買いだ!」と思って同社の株を買った。

【解説】「タイムマシン経営」が生む莫大なギャップ

なぜ、これほどの巨額の利益が出たのでしょうか? その答えは、同社が「明治創業」であるという点に尽きます。

不動産価格は時代とともに変動しますが、会計上の「簿価(帳簿価格)」は、原則として買った当時のまま据え置かれます。明治や大正、昭和の初期に手に入れた土地は、現在の貨幣価値からすれば「タダ同然」の金額で帳簿に載っていることが珍しくありません。

ダイドーリミテッドの場合も、長年保有していた秋葉原周辺の土地の価値が、都市開発とともに数十倍、数百倍に膨れ上がっていたのです。実際の売値(時価)とのこの巨大なギャップこそが、資産バリュー株投資の源泉となる「含み益」の正体です。

狙い目は「斜陽産業」×「一等地の土地」

こうした「お宝」を持つ企業を探す際のコツがあります。それは、繊維、倉庫、製粉、鉄道といった、明治・大正期から続く「オールドエコノミー」に注目することです。

かつて工場や倉庫として使われていた場所は、都市の拡大に伴い、今ではマンションや商業施設が建ち並ぶ「一等地」に変わっているケースが多々あります。本業の業績が地味であっても、貸借対照表(B/S)の裏側に、本業の何十年分もの利益に匹敵する不動産を隠し持っている可能性があるのです。

「東証の要請」が宝の持ち腐れを許さない

そして今、この投資法が熱い最大の理由は、東京証券取引所による「PBR(株主資本利益率)1倍割れ是正」の要請です。

「土地を遊ばせていないで、有効活用するか、売却して株主に還元しなさい」という圧力が国策レベルで強まっています。これにアクティビスト(物言う株主)の動きも加わり、今まで動かなかった老舗企業が重い腰を上げ始めました。

「不動産売却」→「特別利益計上」→「特別配当や自社株買い」という黄金パターンは、今後もあちこちで起きるでしょう。PL(損益計算書)だけでなく、B/S(貸借対照表)にある土地資産に目を向けることで、あなたも第二、第三のダイドーリミテッドを見つけられるはずです。

※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。