豪邸育ちの箱入り娘が身ごもった「まさかの相手」あってはならない禁断の関係とは写真はイメージです Photo:PIXTA

東京の富裕層の家庭で育ち、実家の豪邸に住みながら大学院に通っていた高橋葵さん。何不自由ない生活を送っていた彼女の日常は、姉夫婦が同居するようになったことで一変する。葵さんは義兄に特別な感情を抱き、一線を踏み越えてしまった。修羅場の行き着く先とは?犯罪加害者家族の支援を展開する筆者が、実際に見聞きした事例をもとに綴る。※本稿は、NPO法人World Open Heart理事長の阿部恭子『お金持ちはなぜ不幸になるのか』(幻冬舎)の一部を抜粋・編集したものです。本記事で紹介する事例は個人が特定されないよう修正を加え、登場人物はすべて仮名としています。

箱入り娘は就職せずに
実家に残り続ける道を選択

「ご自宅ですか? 随分といいところにお住まいですね」

 都内の自宅でタクシーを降りる時、運転手さんはよくそう言います。ここは私が生まれ育った家で一度も離れたことはなく、私は生涯、ここに住み続けるつもりでいます。

 父は大企業の役員で、母は父のかつての上司の娘で、見合い結婚をしたそうです。長女の菊乃と次女の百合は年子で、私は5年後に高橋家の三女として誕生しました。

 姉たちとは年が離れていたことから、幼い頃は喧嘩をすることもなく、私は家族から可愛がられて育ちました。

 小学校からミッション系の学校でエスカレーター式に大学まで進学し、卒業後は結婚するのが高橋家に生まれた女性の宿命です。女性が働くなどとは教育されていません。ですから私は、これまで一度も働いた経験がありません。

 私は大学卒業後、国立大学の大学院に進学し、博士課程まで進みました。大学での教職の話があったのですが、勤務場所は地方だというのです。

 たとえそれなりの大学だったとしても、私には地方に住むことは無理だとお断りしました。実家から通えたとしても、通勤に1時間近くかかる場所にも行く気はありませんでした。