演説する高市早苗首相川崎市で候補者の応援演説をする高市早苗首相 Photo:JIJI

高市首相の「円安ホクホク」発言に、市場は「円売り」という冷酷な審判を下しました。しかし、真の恐怖はここからです。海外メディアが「トラス前英首相の二の舞」と警告する通り、「積極財政」は日本経済を破滅させかねません。「円安ホクホク」よりもマズい高市首相の“ある発言”が日本にもたらす残酷な未来とは――。(ノンフィクションライター 窪田順生)

「円安で国内投資が戻る」は
“前時代的な発想”

 高市首相の「円安ホクホク」発言が波紋を広げている。

 1月31日、衆院選の応援演説に訪れた川崎市内で以下のように発言したことを「円安容認」と受け取った市場で「円売り」が進行しているのだ。

「今円安だから悪いって言われるけれども、輸出産業にとっては大チャンス。食べ物を売るにも、自動車産業も、アメリカの関税があったけれども、円安がバッファーになった。ものすごくこれは助かりました」

「円安でもっと助かってるのが、外為特会っていうのがあるんですが、これの運用、今ホクホク状態です」

「だから円高がいいのか、円安がいいのかわからない。これは総理が口にすべきことじゃないけれども、為替が変動しても強い日本の経済構造を一緒に私はつくりたい」(日本経済新聞 2月1日 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA010HQ0R00C26A2000000/)

 発言した週明け2月2日の東京外国為替市場の円相場は、一時、前週末(午後5時)に比べて1円70銭程度の円安・ドル高となる1ドル=155円台半ばをつけ、2月4日午前も1ドル=156円近辺で取引された。

 このような状況を招いた「円安ホクホク」に口をポカンとしているのが、日米の金融関係者だ。