トヨタ自動車元社長 張富士夫氏 Photo:SANKEI
何度チャレンジしても失敗してしまうとき、どうしたら成功に近づくことができるのだろうか。トヨタ自動車相談役の張富士夫氏、ユーグレナ社長の出雲充氏が、それぞれの成功哲学を語ってくれた。※本稿は、株式会社致知出版社代表取締役の藤尾秀昭(監修)『1日1話、読めば心が熱くなる365人の人間学の教科書』(致知出版社)の一部を抜粋・編集したものです。
トヨタの現場に伝わる言葉
張 富士夫(トヨタ自動車元社長)
「なぜ?」を5回繰り返す訓練のほかに、現場ではもう1つ、「見たか?」という言葉も教わりました。何かある度に「見たか?」と問われる。実際にものを見ないでアイデアを出したり、批評したりすると厳しく叱られるので、「見たか?」という言葉を自分に投げかけながら意見を言う習慣が養われました。
失敗から学ぶことの大切さも教わりました。現場では失敗をしても怒られることは全くありませんでした。「おまえが最初から成功するなんて、誰も思っていないから、思い切ってやれ。ただし、失敗した時には必ず原因をチェックしろ。そしてまずいところはすぐ直せ」というわけです。そういう姿勢で取り組むと、現場の仕事は随分忙しくなるものです。
いまでも印象に残っていますが、現場に配属になって間もない頃に、4日連続で叱られたことがございました。「これを直せ」と言われて、皆で集まって、ああだ、こうだとやっているうちに朝が来ました。「やったか?」と聞かれて「どうやって直すか案を練っていました」と答えると、「何時間かかっているんだ!」と雷を落とされました。うるさい上司が帰った後に何とか直したのですが、翌朝「結果はどうだ?」と聞かれて「たぶん順調に動いていると思います」と答えると、「見とらんのか!」とまた怒られる。







